世に棄てられて

解説

「踊り狂いて」の監督ジョージ・フィッツモーリス氏監督の社会劇で、主役はエルシー・ファーガスン嬢。原作者は「虚言」と同じくヘンリー・アーサー・ジョーンズ卿で、脚色者はフィッツモーリス氏夫人ウィーダ・ベルジェール女史である。ファーガスン嬢の洗練された性格役の表現は、この映画によって残るところなく窺えよう。期待すべき映画である。

1919年製作/アメリカ
原題または英題:A Society Exile

ストーリー

ノーラ・シャードという来国人の富裕な娘は、英国に来た時ビセット卿という多くの借財に苦しめられている貴族に求婚された。しかしノーラは彼の意志が彼女の金にあることを知って彼の申し出を拒み、近くの小屋に移り住む。ここで彼女は劇作家のファーニヴァルという貴族と、かつて自分の作った小説を共同で脚色することになった。ファーニヴァルの妻ドリスは極めて嫉妬深い女であったので、2人は一緒に仕事をしている事を隠していた。ビセットは彼女の書いた原稿の一部に、恋愛のことを書いたものを発見し、これをドリスに示して、ノーラからファーニヴァルに当てたラヴレターである、と唆かしたので、これがためノーラはその小屋を追い払われた。ノーラは名もクリスティンと改めてヴェニスに行き、若い英国の士官に会い、恋に陷った結果は結婚することとなったが、彼女は結婚する前にかつて受けた心の痛手を告白した手紙を彼に送った。しかしそれは彼の手に入らなかった。2人が英国へ帰った時、クリスティンは自分の夫がドリスの兄であること知った。ドリスは彼女のことから夫を射殺し、我身も自殺し果てたのである。もちろんドリスの兄なるクリスティンの夫は、自分の妹を苦しめた女を憎んでいたが、それが現在自分の妻であることをビセットから知らされた時はさすが驚いた。しかしやがて自分の考えが誤っていたと彼も気のつく時が来た。2人は想い出深いヴェニスの都で再び夫と呼び妻と呼ぶことができる身となった。

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