夜歩き巴里雀
解説
デール・ヴァン・エヴァリーとアーサー・フリードが合作したストーリーを「モンタナの月」のシルヴィア・サルバーグとフランク・バトラーが脚色し、撮影台本を作り、ユーモリストとして著名な P・G・ ウォドハウスが台詞を執筆し「スピードウェイ」「歓楽の孤児」のハリー・ボーモンが監督したもので主演者は「マダム・サタン」「飛び入り婿君」のレジナルド・デニーと「鉄骨エロ騒動」「巴里見るべし」のフィフィ・ドルセイ。助演者として「有頂天時代(1930)」のクリフ・エドワーズ、「西部戦線異状なし」のヨーラ・ダヴリル、サンドラ・レイヴェル、ジョージ・グロスミス、エドワード・ブロフィーが出演する。カメラは「黎明の剣士」「エロチック艦隊」のメリット・B・ガースタッドが担任である。
1930年製作/アメリカ
原題または英題:Those Three French Girls
ストーリー
公爵を叔父に持つイギリスの若者ラリーは何か面白い事で出会いたいものとフランスのある地方を漫歩している時、3人の可愛いフランス娘に会う。ちょうど彼女達が家賃が支払えず下宿を追い出されようとしているので仲裁に入ったが家主の強情に腹を立てこれを殴ったがために皆そろって牢に入れられる。彼らは牢屋の中でアウリー、ヤンクの振りのアメリカ青年に会った。これはかつて米国兵としてヨーロッパに来たことのある若者だったが戦後のフランスを見物がてら来て牢に放り込まれたものであった。忽ち意気投合した一団は脱獄を企て、英国の公爵邸指して堂々と引き上げる。フランス娘の1人シャルメインはラリーと恋仲となったが、ラリーの叔父イップルトン公爵は年がいもなくこのシャルメインに首ったけとなる。そして彼女にねだられ、パリに衣裳店を出す支度金まで易々諾々としてだしながら、ラリーに女があるのをやかましく言って勝手にしかりつけた。おまけにラリーの女をシャルメインとは知らず他の女に手切れ金をやったりなどする。その金が自分の手もとにまわって来た時、シャルメインも金で解決がつく女だと思われたことに憤慨したが、よく考えているうちに当の恋人ラリーに真意がなく、その上女にかけてはなかなかの強の者と聞かされ、浮気な若者よりも親切な老人の方が安心と、とうとうイップルトン公爵の求めるままにこれと結婚しようと気持ちを変える。だが、やはり彼女の本当の愛はラリーにあったものとみえ、いよいよ結婚当日となって厳かな式が始まろうとした時、とつじょ飛び込んで来たラリー。によって式場がメチャメチャとなるや彼女の気持ちも自然と公爵から離れて行った。そして自分に対するラリーの愛が強いことがわかるとともに喜んで彼の腕に抱かれたのであった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ハリー・ボーモント
- 脚色
- シルビア・サルバーグ
- フランク・バトラー
- 原作
- デイル・バン・エベリー
- アーサー・フリード
- 台詞
- P・G・ウォードハウス
- 撮影
- メリット・B・ガースタッド
- 音楽
- Joseph Meyer
- 作詞
- アーサー・フリード