幽霊は臆病者

劇場公開日:

解説

オスカー・ワイルドの短篇「カンタヴィルの幽霊」をエドウィン・ブラムが現代風に脚色、「裸の町」のジュールス・ダッシンが監督した1944年度作品で、製作は「若草の頃」のアーサー・フリード。「下町天国」のロバート・プランクが撮影、ジョージ・バスマンが音楽を担当する。「大時計」のチャールズ・ロートン、「若草の頃」のマーガレット・オブライエン、「北西への道」のロバート・ヤングを中心にウィリアム・ガーガン、ラグ・ラグランド、ユーナ・オコナー、ピーター・ローフォードらが助演する。

1944年製作/アメリカ
原題または英題:The Canterville Ghost
配給:セントラル
劇場公開日:1951年4月10日

ストーリー

英国で最も恐ろしい幽霊として知られる「カンタヴィル家の幽霊」はその実大の臆病者。英国へ進駐してカンタヴィル家に泊まったアメリカのGI達は最初の晩から彼に悩まされたが、カフィ2等兵(ロバート・ヤング)は殊に彼に興味をもち、この家のジェシカ姫(マーガレット・オブライエン)と共にしばしば彼と話し合った。子孫に勇者が出れば成仏出来るというこの幽霊は偶然カフィがカンタヴィルの末裔であることを知って大いに期待をかけたが、いざ実戦に出動してみるとカフィも実は臆病者で、直ちに本国帰還を命ぜられる始末。ところへ邸の裏庭へ敵が落下傘で時限爆弾を落した。カフィは恐ろしくて手が出なかったが、ジェシカに泣いて励まされ、決死の処理を敢行して見事付近で演習中の連合軍を救うことができた。かくて幽霊も目出度く成仏、カフィとジェシカは再び一緒に生活することができるようになった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0笑える幽霊コメディ

2023年3月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

恐ろしいはずの幽霊が実は臆病で……という、けっこう笑える幽霊コメディ(笑)
「臆病者の貴族」と「成仏できずにいる臆病者の幽霊」を演じたチャールズ・ロートンがイイ味出している。
ジュールス・ダッシン監督が戦時中に撮ったMGM作品。(1944年作品)

17世紀のカンタヴィル家の物語として、兄弟が女性問題で決闘を申し込まれたため決闘するはずだったチャールズ・ロートンは、相手がデカくて強そうなので逃げ帰ってしまった。
すると父親から「子孫が勇敢な活躍をするまで成仏できない」として幽閉されたため、幽霊になって彷徨い続けるチャールズ・ロートン。
300年経って、カンタヴィル家(城)にアメリカ兵が多数泊まりに来る。
ここで大勢いるアメリカ兵が「幽霊なんかいるわけない!」と言いつつ、「真夜中12時になると幽霊は出て来る…」と言われて、12時をやたら気にしてビクビクするあたりが可笑しい(笑)

そんな兵士の中にカフィ二等兵(ロバート・ヤング)がいて、彼には「カンタヴィル家一族のアザ」があり……と自由奔放な展開が楽しい。

第二次世界大戦中に撮られた映画であるにも拘らず、アメリカ兵たちのダンス&音楽が先進的で見事なのは凄い!

「カンタヴィルの幽霊」という素材を上手く映画化しており、全編通じて楽しめる娯楽作であった。

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たいちぃ