山猫酒場
解説
「タッチ・ダウン」「砲煙」のリチャード・アーレンと「キャバレーの秘話」のルイズ・ドレッサーが共演する映画で、アグネス・ブランド・リーとキーン・トンプソンの二人がストオリイを書き下ろし、脚色したものに基づき、「征服群」「砲煙」のエドワード・スローマンが監督し、「影を売る男」「夜霧の女」のチャールズ・ラングが撮影に当たった。助演者は「アメリカの悲劇」「青春来る(1931)」のフランセス・ディー、「珍暗黒街」のトム・ケネッデー、マーティン・バートン、マーシャ・マナース、ガイ・オリヴァーなどである。
1931年製作/アメリカ
原題または英題:Caught
ストーリー
西部のある町の賭博宿であり、ダンスホールである酒場の女將カラミティー・ジェーンは、また家畜泥棒の親分でもあった。その町で彼女は厄病神と呼ばれ、稀代のしたたか者だったが、その反面には、貧に追われた初心な乙女ケートを庇ってやる、彼女にはそうした侠気の血が流れていた。ある時、家畜泥棒がカラミティー一味の仕業であることを一人のカウボーイが嗅ぎつけた。そのカウボーイを彼女が部下に射殺せしめたことに端を発し、この町に駐屯していた騎兵隊の指揮官トム・コルトン中尉が自ら犯人捕縛の任についた。コルトン中尉はカラミティーの家に来てそこの世話になっているケートに会った。そしてケートと恋におちた。やがて、コルトン中尉はカラミティーの部下の逮捕から、彼女が家畜泥棒の首魁である確証を握ったが彼は彼女の巧妙な罠に落ちて穴倉に閉じ込められてしまった。そして彼女はコルトン中尉を殺して自分の罪を塗り消そうと企んだ。こうした事件を何も知らないケートはコルトン中尉と恋仲であることをカラミティーに打ちあけ、同時に彼の身の上ばなしを聞かせた。それを聞いたカラミティーの驚きははげしかった。彼女は穴倉に下りていってコルトン中尉にそれとなく当たってみて、はじめて彼が十数年前に別れた自分の息子であることを知った。が、いまさら親子の名乗りを挙げるにはあまりに彼女は罪を犯しすぎていた。そこで彼女はコルトン中尉をケートに托して、彼ら二人の幸福を祈りながらこの町から何処ともなく姿を消して行ったのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- エドワード・スローマン
- 脚本
- アグネス・ブランド・リー
- キーン・トンプソン
- 台詞
- ベラ・スピワック
- 撮影
- チャールズ・ラング