夜会服の男

解説

「サイベリア」「傷める胡蝶」等と同じくアルマ・ルーベンス嬢主演映画で、原作はデイヴィッド・バラスコ氏当たり狂言であるが元来はアンドレ・ビカアル氏とイヴ・ミランド氏の合作になるフランス喜劇である。監督は「虚栄地獄」と同じくモーリス・エルヴィー氏。ルーベンスス嬢の相手役は「愛馬の面影」「地下鉄サデイー」等出演のジャック・マルホール氏で、ハリー・マイヤース氏、バートラム・グラスビー氏、ジュディ・キング嬢、タイアナ・ミラー嬢、ジョセフ・スウイツカード氏等の腕利き連は助演している。

1925年製作/アメリカ
原題または英題:She Wolves

ストーリー

傾く家運はジエルメエヌ・ドゥ・ゴンクウルに理想の良人を選ぶ余裕を与えず、父母の説くままに伯爵ルシアン・タルトワの妻となった。彼女は富貴の身となったが良人ルシアンは身分に似合わず粗野な無頓着な人だったのでジエルメエヌは幻滅を感じないではいられなかった。しかし彼女は努めて良人を愛しようとした。かくて3ヶ月を経たが夫婦は理解し合うことが出来なかった。遂にジエルメエヌは己が感情をぶちまけるとルシアンは始めて妻の心持ちを知って1人パリへ赴いた。彼はパリの交際場裡に立っても恨づかしからぬ衣服を調製せしめて帰郷しようとする間際に、別れたいと言う妻の手紙を受け取った。ルシアンは自暴自棄の放蕩生活をパリで送った。ジエルメエヌは良人と別れて始めて自分がジエルメエヌは良人を恋していることを知った。孤閨を守っているジエルメエヌを誘惑せんとするアンドレ・ドゥランダルは彼女と共にパリに来た。破産したルシアンが一張羅の夜会服を着てカフェに来た時ジエルメエヌと逢った。彼女を喜ばせるためにルシアンが調えた衣服と知った彼女は自分の軽率を悔やまずにはいられなかった。一文無しとなったルシアンは生活の糧を得るためある劇場の切符集めとなった。偶然観劇に来たジエルメエヌは援助を申し出たがルシアンは拒絶した。その夜彼女はルシアンの住居を訪れるとフォックス・トロットという踊女が来ていてルシアンは今もジエルメエヌを愛していると告げた。ジエルメエヌは隠れてルシアンの帰宅を待った。戻って来たルシアンはジエルメエヌ思慕の情を抑え兼ねて「ジエルメエヌよ、愛するジエルメエヌよ」と口走った。耐え兼ねたジエルメエヌは走り出てルシアンにひしと抱き着いた。かくて2人の幸福の生活は始まった。

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