燃ゆる海原
解説
「結婚双紙」「ビッグ・ハウス」のローバート・モンゴメリーのスター昇進第1回作品で、アーネスト・ペインターの小説マスキー」から「エロチック艦隊」「若殿頑張る」のレイモンド・L・シュロック、デルマー・エイヴス、ルウ・エデルマン、マルカム・スチュアート・ポインラン、海軍少佐ウイード等が協力して脚本に組み立て「ショウ・ボート(1929)」「妻呼ぶ怒涛」のハリー・ポラードが監督し「異教徒」「トレンデー・ホーン」のリカルド・デ・ヴァンナがクランクしたもので、助演者「惨劇の波止場」「肉体の呼ぶ声」のドロシイー・ジョーダン「大飛行船」「悪魔の日曜日」のホバート・ポスウォース、「肉体の呼ぶ声」「戦う隊商」のアーネスト・トーレンス、「モンタナの月」のクリフ・エドワーズ、ギャヴィン・ゴードン、エドワード・ヌージェント、ジョーン・マーシュ等々である。
1931年製作/アメリカ
原題または英題:Shipmates
ストーリー
ジョネシーは米国海軍に属する石油船の一水夫であるが、ある日、軍艦乗組員のスコッティを嘲笑したので、その軍艦に乗り込むようになって以来、事ごとにスコッティにいじめられていた。ジョネシーが上陸した際、彼はキットというある美しい娘と知り合いになった。彼女がコルビン監督の娘とは知る由もなく、彼女もまた彼が石油に関係しているというので大事業家だと思っていた。そして彼に好意を寄せるようになった。しかしある機会にジョネシーの素性がばれてキットは父の叱責を受けた。ジョネシーは彼女に釈明する余裕もなかった。ジョネシーに怨みを抱いていたのは副官マイクであった。彼はキットを恋していた。そして婚約するまでに話しは進んでいたので、ジョネシーが彼女に近寄るのを喜ばなかった。コルビン提督は近く職を退く運命にあったので最後の演習に対する熱心は非常なもので、部下を激励した。ジョネシーは砲術手として動功を立て、スコッティも今はジョネシーの性格を愛し彼をアナポリス大学に入れるよう上申した。コルビン提督もひそかに彼に嘱望していた。しかしジョネシーはマイクと争い、彼を殴打したため厳罰に処せられねばならなかったので、彼は海軍を去るべく決心した。コルビン提督はついに海軍を退いて上陸したが彼の愛着している艦隊に最後の別れを告げるべく一夜ひそかに海岸に来たときたまたま軍艦を脱出せんとするジョネシーに会合した。その折り、沖合いに停泊中の石油船が爆破して付近の火薬船が危機に瀕した。応急の処置をとらねば停泊中の多くの軍艦にも被害を及ぼすので二人は身を提して火薬船に進み、これを沈めて全艦隊の危機を救った。この働きの結果、コルビン提督は世の賞賛を博し、ジョネシーは身に重傷を負ったが、当局の手厚い看護をうけ今は大の海軍賛美者となって全快すると共にアナポリスの海軍大学に入る事になり、卒業の際はキットと結婚する事になった。