桃色の夜は更けて

解説

ルビッチュ氏と共に渡米したドイツの名脚色家ハンス・クレーリー氏「ロジタ(1923)」「禁断の楽園」等に続いた脚本で、監督は「結婚とは」「恋に国境なし」等と同じくシドニー・A・フランクリン氏である。主役は「恋に国境なし」「愛人の許へ」当出演のコンスタンス・タルマッジ嬢、対手は「ホワイト・シスター(1923)」で認められたロナルド・コールマン氏で、例によっての桃色映画である。

1924年製作/アメリカ
原題または英題:Her Night of Romance

ストーリー

千万長者アダムスの娘ドロシーは父に連れられて英国へ来り、神経系の病気を癒そうとした。世間の男達にうるさく言い寄られるのを嫌った彼女は男装して年老いたように見せかけていたが、彼女は医者を装って近づいて来たポール・メンフォード卿に恋されてしまう。彼女もポールを憎からず想って、主治医に頼んだので二人の仲は益々親しくなっていった。ポールはジョーという高利貸に負債があったため常に苦しめられていたが、ジョーはポールに金持の令嬢と結婚して借財を払えと薦める。やむなくポールはジョーに金持ちの娘と結婚した際は全財産の二割を与えるという契約をした。ドロシーの父はポールの邸を高利貸から買い取り娘の住居にしてやったが、ポールはこれを知らずに帰宅し大騒ぎとなったが、翌朝朝食の時友達に見られポールはドロシーを妻であると紹介したので、種々の事件が連発したが結局ドロシーはポールの妻となる。批評ー コンスタンス・タルマッジの今までに作った最良喜劇の一つである。今までと変わっているので面白い。英国人の機知と米国人の諧虐との比較を扱ったもの、最良館向きの高級作品。(ニウス誌フランク・エリオット氏)

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