娘一人に婿百人

解説

「焼き餅騒動絹の靴下」と同じくローラ・ラ・プラント嬢が主演し、ジョン・ハロン氏が相手役を務め、ウェズリー・ラッグルズが監督した映画である。原作は知名のメアリー・ロバーツ・ラインハート女史の短編で、ビートリス・ヴァン女史が脚色している。エドモンド・ブリーズ氏、アーサー・ランキン氏、エディ・フィリップス氏等の人々が助演している。

1928年製作/アメリカ
原題または英題:Finders Keepers

ストーリー

1917年、アメリカ合衆国のある陸軍舎営地に於ける物語。バーバラはアーチボールド大佐の娘で、この軍隊一同の崇拝の的であった。彼女はそれで多くの男達から婚約の指環を送られた。彼女はいつでもそれを仕方ないので嫌々ながら受け取っていた。ところが、カーター・ブルックスと知り合いになってから、彼女も本当に恋心を感じた。しかしこの軍隊が近日ヨーロッパへ向けて出発するということを知ってバーバラとカーターとは急いで結婚してしまおうと考えた。が、大佐は結婚などとはもってのほか、婚約すら反対していた。カーターの友達で小心者のパーシーは、バーバラと衣服を取り変えて、バーバラを兵営に入らせ、そしてカーターの身辺近くにおらせるようにした。が、兵隊に変装してバーバラが男達のいる兵営に入ったことから、次々にと間違いが相次いで起こった。その中に、バーバラは彼女の崇拝者から貰った指環を全部なくしてしまった。その指環を拾ったのは大佐であった。大佐は無名の手紙をバーバラに送って会合を期した。バーバラはカーターを一緒に連れて行って、相手を己れが父親と知らないので、この男を取り押さえようと2人して跳りかかった。珍妙な格闘の末、バーバラはやっとこの男に手錠をかけた。が、それが父親だと知って彼女もカーターも驚いた。そして手錠を外そうとすると、格闘最中にいずこかへ落としたと見えて鍵がない。その時、あいにく命令が来て、一同列車に乗って出発することになった。バーバラは慌てて鍵を探しに出かけ、列車が動き出す間際にそれを持ってきた。そして、父親に、若しカーターと結婚させてくれないのなら、手錠は外してあげませんよ、といって脅かした。大佐は止むなく結婚に同意した。軍隊つきの牧師はバーバラとカーターとの結婚を滞りなく済ませた。

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