娘十八映画時代
解説
「娘十八冒険時代」「同爆発時代」に次ぐビービー・ダニエルス嬢主演喜劇で、モンテ・ブライス氏とハーラン・トンプソン氏合作の物語をロイド・コリガン氏とグローヴァ・ジョンズ氏とが潤色しフローレンス・ライアソン女史が脚色し、「娘十八爆発時代」「赤い髪」などをものしたクラレンス・G・バッジャー氏が監督したもの。ダニエルス嬢を助けて「魔の家(1928)」「ショウ・ダウン」のニール・ハミルトン氏、「三罪人」のポール・ルーカス氏、アルフレッド・アレン氏、スペック・オドンネル君、クロード・キング氏が助演している。
1928年製作/アメリカ
原題または英題:Hot News
ストーリー
サン・ニュース映画会社とマーキュリー・ニュース映画会社は商売敵で絶えず啀み合っていたがマーキュリー社は漸次サン社を厭迫する気味があった。しかしサン社の撮影技士スクープ・モーガンは至って敏腕で冒険家で、いつも他を出し抜いて特ダネを撮ってはアッと云わせるので天下無比のニュース映画撮影技士だと自他共に許していた。ところがサン社の社長クランシーの娘パトリシアは女ながらも撮影技士として働き度いというので社長はスクープに娘を技士として養成してくれと頼んだがスクープは女にできることじゃないと言って相手にせず果ては喧嘩別れになってスクープは商売敵のマーキュリー社に走って了った。一方利かぬ気のパトリシアはスクープの後釜に坐ってカメラを擔って飛び歩いた。ある時スクープは日本の汽船が難船したという報に接し自動車を飛ばして現場に赴く途中故障を起しているところへパトリシアも通り掛り助けようとするとスクープだったので出し抜いて仕事を横取りして了った。次にドイツ飛行船がベルリンからニューヨークへ飛来した時にもパトリシアはスクープの先手を打って相手の鼻を明かした。かくて両人は写真厭いの印度王族を競争で撮影することを宣言し合い、各々変装して助手にカメラを持たせて王様招待会場に乗込んだがスクープの助手がカメラを倒したため計画が曝れ王様は卒倒して了った。この時大泥榛のジェームズ・クレイトンは医者と名乗り出て王様を天幕内に連込み診察すると見せかけて一撃を食わせ王様の宝石を奪取った。この顛末を悉くパトリシアは自分の天幕から撮影して了ったが早くもそれと悟ったクレイトンはパトリシアもスクープも共に自分の船に連込んで南米へ向った。しかし当のフィルムはパトリシアの助手が早くも会社に届けた後でクレイトンが奪取したのは入換えた生フィルムだった。会社では現像して試写して見ると宝石奪取の場面だったので大騒ぎとなり警察へ届けると放送局では顛末を放送した。船上のクレイトン・パトリシア、スクープはラジオで之を知り大活劇となったがスクープは海軍に無電で救援を乞うた。かくて娘を救いに来たクランシーの飛行機とアメリカ海軍によって2人は救われた。