マホガニー物語

劇場公開日:

解説

華やかなファッション界に生きる1 人の女性のドラマチックな人生を描く。製作はロブ・コーエンとジャック・バラード、監督は「ビリー・ホリデイ物語 奇妙な果実」の製作者ベリー・ゴーディ、脚本はジョン・バイラム、原作はトニ・アンバー、撮影はデイヴィッド・ワトキン、音楽はマイケル・マッサー、衣裳デザインはグイアナ・ロスが各々担当。出演はダイアナ・ロス、ビリー・ディー・ウィリアムス、アンソニー・パーキンス、ジャン=ピエール・オーモン、ニナ・フォック、マリサ・メルなど。

1975年製作/アメリカ
原題または英題:Mahogany
配給:パラマウント映画=CIC
劇場公開日:1976年5月29日

ストーリー

トレイシー・チェンバーズ(ダイアナ・ロス)は、いつの日かファッション界の花形デザイナーになることを夢み、昼間はシカゴのデパートで秘書として働き、夜はデザイン学校に通って勉強を重ねていた。ある日彼女は、地方議員に立候補した若き政治家ブライアン・ウォーカー(ビリー・D・ウィリアムス)に出逢い、心ひかれるものを感じた。一方、ブライアンも彼女の溌剌とした魅力に心を奪われる。だが、自分の仕事に大望を抱く2人は深く愛し合いながら感情的にくいちがうことがあり、ときたまのデイトも喧嘩別れになることが多かった。そんなとき、ファッション・カメラマンとして国際的に名を知られているショーン・マカボイ(アンソニー・パーキンス)が、トレイシーの前に現われ、彼女にモデルとしての可能性を見出し写真を撮りまくった。一方トレイシーは、自分のデザインを売りこみ歩いていることがデパートの上司にばれ、首になってしまう。まだデザイナーとして1本立ちになるキャリアをもたないトレイシーは、ブライアンの選挙事務所で働くようになったが、ローマへ行っていたショーンから国際電話が入り、ローマのファッション界の大御所タルロッタ・ガビーナ(マリサ・メル)が彼女をモデルとして使いたいといってきた。トレイシーはブライアンと喧嘩別れしてローマに飛んだ。ショーンはトレイシーに『マホガニー』というモデル名を与えて再び写真を撮りまくり、彼女はたちまち売れっ子モデルとなった。そのショーンはカメラマンとしては一流だったが、性的不能者だという噂がトレイシーの耳に入り、恩義を感じていた彼女は身をもってショーンとベッドを共にするが、失敗に終った。トレイシーは依然としてデザイナーになる夢を抱き続け、ショーンは彼女を独占するために彼女の野心を砕こうとする。そんなとき、彼女は富豪のクリスチャン・ロゼッティ(ジャン=ピエール・オーモン)と知り合った。その頃、激しい選挙戦に破れたブライアンはローマにやってきて、トレイシーをアメリカに連れ戻そうとする。『どんな成功でもわかち合う相手がいなければ無意味だ』。しかしトレイシーはその言葉をブライアンの弱音だと受けとり激しくののしった。ブライアンは1人ローマを去った。トレイシーが自分から逃げてゆくという妄想にとりつかれたショーンはスポーツカーで無理心中をはかり、即死。トレイシーは奇跡的に一命をとりとめた。彼女は富豪のクリスチャンに助けられ、その後、金にあかせぬ助力をうけるようになった。その代償はいうまでもなく彼女自身だった。念願のデザイナーとしての彼女のファッション・ショーはクリスチャンが劇場を借り切り一流のヨーロッパ社交界、ファッション界の人々の顔で埋めつくされ大成功だった。だが、トレイシーはがむしゃらに追い求めてきたものを手に入れてみて、はじめて孤独な自分に気づきのだった。ブライアンの別れ際の言葉が胸裡を横切り、熱い想いが胸をしめつけた。トレイシーは、ヨーロッパで築いた成功を捨て、すべてをわかち合うことのできるただ1人の男、ブライアンのもとに帰っていく決心をした。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第48回 アカデミー賞(1976年)

ノミネート

主題歌賞
詳細情報を表示

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く