劇場公開日 1947年8月

「人間関係をコメディで表している。」桃色の店(街角) Socialjusticeさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5人間関係をコメディで表している。

2022年12月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悪気のないコメディでゲラゲラ笑ってみた。1940年の映画であるが、なぜ、ブダペストと字幕で出る
が、ここをなぜこの映画の舞台に設定したんだろう。第二次世界大戦中でハンガリーをなぜ選んだのだろう。映画は全部英語でハンガリー語なんて誰も話していない。店主、マトチェックが新しい配達員のルーディにブダペストにクリスマスを過ごす家族がいるか聞いたときに使われたのが『ブダペスト』一言だけ。ちょっと気になって調べたが答えは見つからなかった。当時は、舞台をヨーロッパなどにするハリウッド映画が多かったらしい。アメリカの観客にとって、ヨーロッパの人物としてセットした方が、淫らな、ドキッとするような態度に寛大だったと書いてあった。なるほとねえ?!信憑性のある答えかどうかわからないねえ。1939年から戦争は始まっていたから、真実を隠すためのプロパガンダ映画かもしれない。映画では仕事も失業したら他にないというように描かれている。不思議なことがもっとあるだろうが私が気づかないだけ。時代背景を掴まないと、簡単にクリスマス映画だと飛び込んだ私にとって疑問が残る。

一番好きなシーンは前出したが店主、マトチェックがボーナスを渡した後、出口に立っていて店員一人一人に今日はどう過ごすか声をかけていくシーン。浮気していた奥さんとは過ごせないし誰かと過ごしたいと私はすぐ感じた。クリスマスを一人でなにもなく過ごすだろうルーディの肩を抱いて食べ物の名前を次々に言うシーンが好き、金持ちは金のない配達員ルーディを金銭で助ける、配達員は祖父のような存在であり家族のような気分が出せる。でも、二人とも一人という共通でお互いの心を癒せるし、これからもっと親密になっていける。クリスマスは助け合い。

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