僕の幸運日

解説

「赤熱のスピード」「恋と山羊との話」と同じくレジナルド・デニー氏の主演する映画で、デニー氏最初の発声映画である。ジョン・ビー・クライマー氏、グラディス・レーマン女史の2人がストーリーを立てあわせて脚色したものにより「棚からぼた餅」「出世水兵」のエドワード・クライン氏が監督した。デニー氏の相手役は新進のロレイン・デュヴァル嬢が抜擢されて演ずるがそのほかにオディス・ハーラン氏、エディ・フィリップス氏、ハーヴェイ・クーラーク氏、等の人々も出演している。カメラは「私のパパさん」「夜遊び3羽鳥」と同じくアーサー・L・トッド氏の担当。パート・トーキーよりなる発声映画である。

1929年製作/アメリカ
原題または英題:His Lucky Day

ストーリー

これはある大都会の郊外に起こった話である。チャールズ・ブレイドゥンはミュアフィールド・ロードにある2つの屋敷を売り込む役目を会社から託されていた。1つの方はウィーヴァーという美術品収集家が借家していたが、彼はもひとつの方に誰か社交界知名の士が住まなければ現在借りている屋敷を買い取らないと頑張っていた。ところがチャールズはこの頑固爺の娘ケイと恋仲だった。で、チャールズの野心というのは家屋を売り込み、あわせてケイとの結婚を許してもらうことであった。ただしウィーヴァーはなかなかウンとはいわないしケイにも腕がないとて愛惜をつかされそうになったので彼は大いて慌てているとおりよし、1台の自動車が女1人、男2人を載せてその空いている屋敷の前に止まったのである。で、彼は直ちに売り込みの交渉をしたのであったが、それは難なく承諾された。というのはこの一行というのは誰あろう盗賊の一味で今しも官憲の追跡を受けてここまで逃げてきたのでチャールズの申し出を幸い渡りに船と隠れ家にとこの家へ入り込んだ次第なのである。が、それとは知らぬウィーヴァーはこの一行をその夜家へ招待した。チャールズはこの一行をそれとなく監視するとどうも手癖が悪い。が、それよりもこの一行の中の若いキリリとした男がケイと懇ろにするのが気になった。ケイにそれを詰問すると彼女は面当てに故意とこの男と一緒にロードハウスに出かけて行ってしまった。チャールズはそれを追ってロードハウスに行くがかえってこの男の一味にとっちめられそうになり命からがら逃げてくる。と彼を悪漢と間違えて警官がその跡を追う。チャールズが一代の知恵を絞ってこの一行と屋敷内を上を下へと騒いでいるとそこへ御用と警官が乗り込んで来が一同を取り捕まえる。運悪くそこへ来合わせたウィーヴァー親娘も濡れ衣を着せられる。そこでチャールズが屋敷を2つとも買い取ってくれるならば身元証明をしてあげようという。ウィーヴァー口惜しかったが仕方がない。チャールズのいうままになる。チャールズは役目を果たし、あわせて恋をも得ることとなった。

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