暴力脱獄のレビュー・感想・評価
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"CivilWar"
GunsN'Rosesには興味もないけれど「CivilWar」での前奏の語りが西部劇みたいでビリー・ザ・キッドでも登場するような勢いの雰囲気が格好良くて昔からその一曲だけは好きだったが、本作でのポール・ニューマンが脱獄してからの中盤の場面で所長が語り始める台詞と音声が「CivilWar」で引用されていた個人的に衝撃的な事実!!
クールで賢そうなポール・ニューマンのショボい軽犯罪から母親が原因であるにしても無駄に繰り返す脱獄行為、2年で出られるのに皆で和気藹々として居れば良かった筈が、戦争の後遺症からなのかPTSDが見え隠れ!?
主役のポール・ニューマンよりも脇でのチョイ役なデニス・ホッパーとハリー・ディーン・スタントンに目が行ってしまう、何気に色々な場面に映っている二人から目が離せない、ハリー・ディーンの弾き語りが渋くて最高に上がる場面でもある。
この映画は何だ?
いわゆるアイドル映画と捉えればいいのか?大脱走が脱獄する者をヒーローにしたのが当局にとって都合が悪かったから、こういう映画を作るようにオーダーが出たのか?それとも「明日に向かって撃て」の二番煎じなのか?はたまたホモのための映画なんだろうか?
前半は入獄の日々・・・って感じでなんというか、アットホーム感に包まれたエピソードの連続だった。この部分では主人公がこれから何をするのかまったく提示されなかった。「この雰囲気を楽しめ」・・みたいな感じだった。途中から突然脱獄の話が始まり、前半の楽しい雰囲気がだんだん悲劇になっていって終わった・・・見ていてこれといって面白く思わなかったが、なぜか強烈な印象が後に残る映画だった。ラストに近づくにつれ前半のアットホームを描いた伏線が強烈に効いてきた。それもまたいい映画かもしれん。そういう映画を作りたかったのだろう。
この映画はとても古いがフィルムがとっても綺麗だった。やはり写真の美しさは見る者の感動を大きく増幅する。映画監督よ、映画はフィルムで撮れ。
タイトル、原題のままにしてほしい
なんでこんなタイトルつけたのか。おかげで見るのが遅くなりました。
ポール ニューマン、めちゃくちゃかっこよくていいのですが、囚人仲間で少し頭が悪い子役の若き日のデニス ホッパーが仕草も声も可愛すぎて、それだけでもう⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️だ。デニスも、ポールかっこいい!で思ってたんじゃないかな。
ルークは意味のないことにも全精力傾け、自分の存在をかけて闘う70年代のアメリカだ。
無神論者であること、権力に従わないこと、自由な精神であることにより看守たちに嫌われ、刑務所の仲間からは共感を得る。
囚人たちモ、みな白人で、厳しく理不尽なルールに振り回され痛めつけられるが、それでも白人同士の鍔迫り合いだろう。
自由と反抗のアメリカ。ユーモアにあふれ、
ルークの笑顔がよかっただろう、と不在のルークを思い出す仲間たち。
良い映画で、デニス ホッパーも最高に可愛いくていけてるのでとにかくタイトルをもっと、高尚な感じにしてほしい!
50個の卵を1時間で食べる
この映画で一番印象に残るのは「50個の卵を1時間で食べることができる」と豪語して、挑戦するルークであろう。『ひまわり』ではオムレツ、『ロッキー』では生卵、原点でもあるこの映画ではゆで卵なのだ!ボクシングでジョージ・ケネディと対決して、完全にタオルを投げ込まれる状況下で何度も立ち上がり、そこから不思議な魅力を振り撒いてしまう。ポーカーだってそうだ。役がないのにどんどん釣り上げていくハッタリ屋でもあるのだ。
社会に反発するわけでもなく、真剣に逃げ出したいわけでもなく、脱走することそのものが生きがいのようになっていくルーク。残り2年真面目に服役すればいいのに、無鉄砲に記録を作ることにみんなが共感していく。この純粋な自由を追い求める脱獄魂はアメリカン・ニューシネマの精神そのものなのでしょうね。
しかし、この邦題、何とかならなかったのでしょうか?内容を知っていたら、もっと早く観たのに・・・悔やまれます。
究極的な哲学映画。
暴力脱獄
DVDにて。伝説的な映画として有名な作品。あの有名な「ショーシャンクの空に」の元ネタ。伝説的な映画だと言われると期待しちゃうじゃん。期待外れるとガッカリするから観ることを躊躇っていましたが、酔った勢いで観ちゃった。
ショーシャンクはかなーり娯楽的な要素が強いので、ショーシャンクみたいなのを期待すると面食らうと思います。
暴力脱獄は完全に哲学映画でした。
刑務所が人間社会を徹底的に風刺していて、観てて暗く嫌な気持ちになり、GW明け会社に行きたくねーと思ってしまった笑
巷では、希望を持つことが大事とか諦めたら試合終了とか耐えたその先に勝利があるとかよく言いますよね。ショーシャンクでは、苦しいことに耐え脱獄したあとに良いことが待っていますし。。。
本作では、希望なんて幻想でしかない、諦めるもクソもない。だって最初からないんだもんそんなのwwwってことがハッキリと提示されます。ここまでストレート言わんだろ普通。鬼畜だわ。凄い。
でもこの映画は、希望がない中我々はどうすれば良いのか?ということも提示してくれます。
ここまでお節介な映画も珍しいです(笑)。という気がしました。
この映画は、正常な精神状態の時に観ると毒になり得る。が、病んだ精神状態の時に観ると薬になり得る。
明日に向かって撃て!繋がり。ポールニューマンの最高傑作は、問答無用で暴力脱獄。
主人公ルーク(ポールニューマン)は、人間にも自分にも完全に絶望し、世の中のルール、価値観に心底ウンザリしてしまった男。人間も世の中もクソだ。しかし、クソをクソだ!なんて、そんなこと分かり切ったことをいくら言ったところで無意味。自分自身の主張も思想もが何も無い男。もはや彼はずっと笑っているだけ。
ルークは、自分の居場所など、もうどこにも無いことなんて分かりきってる。塀の内も外も同じ。彼が脱獄を繰り返す理由は、逃げるためではない。俺の気持ちを少しで良いから分かって欲しい、という、彼に残された唯一の主張のためだ。。。と思う。
僕は、この映画は、ただ単に権力への反逆を描いたものには見えなかった。1960年代の人達にとっては、反逆の映画なのかな?僕はその世代ではないから、反逆してやる!って気持ちには全然ならないんだよね。
なんかこう、肩の荷を下ろせるというか、主張も伝統も社会も金も全部いらねー。人間にとっての唯一の救いは、人間同士が、互いの気持ちを分かり合おうとすることだけなんだなだと勉強させられた。
ルークはルーク教みたいな宗教を始めたら良いんじゃないかなw
ポール・ニューマンがカッコ良いです♫
若きポール・ニューマンが本当にカッコ良いです。
公権力に抗い、必死に自分の道を切り開こうとする囚人ルーク。しかし、最後はキッチリと落とし前を付けられてしまいます。
ルールを守らずして、自由はないのですね。
ヒーローになりたい
アメリカンニューシネマ&ヒーロー
最高だ
ポール・ニューマンがタフで不敵な笑顔が魅力的だった。そんな彼が2回の脱獄の後ひどい仕打ちにあって、卑屈なヘラヘラ笑いを浮かべるようになってしまったのはとても応えた。ところが、ひょうひょうと車を運転して軽々と脱獄してしまうのはすごくびっくりした。
何回脱獄しても、服を早くなんとかしろよと思っていたのだが、とうとう最後まで着替えることをしなかった。
年老いたお母さんが、刑務所を訪ねて来た時、寝台のあるキャンピングカーみたいな豪華な車かと思ったら、去っていく場面でピックアップトラックの荷台にベッドをおいていただけで、切なかった。
「根性だけではどうにもならない」「お前には根性もない」と囚人仲間が口論するところが面白かった。タフでありたい、でもタフなだけでもどうにもならないというのが人生や世界の厳しいところだ。
(追記)
ポールニューマン特集2本目。ずっと昔に町山智浩さんが激推ししていてDVDレンタルで見たっきりだと思っていたら2015年にも見ている。おそらく3回目で、初めてのスクリーンだ。2回脱獄した後に、グラサンの看守の舎弟みたいになってこびへつらってヒョコヒョコ歩いている様子が本当に悲しかったのだけど、それが作戦のうちだったとは驚いた。それにしても意地を張るのもほどほどにしておいた方がいいとは思うのだけど、そんな意地っ張りな主人公が最高だ。
残念なアメリカン・ニューシネマ
意味深い映画
全てを諦めた男の笑顔
道は閉ざされない
この邦題、皆さんご指摘のように、原題『COOL HAND LUKE』の方がしっくりきます。脱獄の話というよりも、ルークという人物に焦点をあわせたストーリーだと思うから。彼を演じるポール・ニューマン、今作を観て惹かれました。媚びることなく我が道を行く感じが恰好いい。それでいて母の死に切なく謳い上げたり。他の囚人達との交流エピソード(ゆで卵50個とかボクシングシーン)も良かったです。度々出てきた就労奉仕の草刈りシーンは、どこか牧歌的でやさしいイメージすら感じました。
冒頭とラストが同じで、囚人達の変わらない日常。でも、そこにルークはいません。一度は閉じ込められたけれど、籠の中にはいられない野鳥だったから。あの偽写真のクール&ナイスガイは、いつまでも皆の心に焼きつくでしょう。
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