劇場公開日 1964年10月27日

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4.0『ハドソン川の奇跡』の原点??

2016年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

興奮

知的

1964年の映画のレビューを2016年に書いているのは、本作がイーストウッドの『ハドソン川の奇跡』に驚くほど似ているから。向こうは実話でこちらはフィクションだが、どちらも空港から飛び立った旅客機に不測の事態が発生し、その責任を追及する物語なのだ。

『ハドソン…』と違って本作では多くの犠牲者が出る。だからこそ、整備のミスか機体の欠陥か、パイロットの人的問題なのかを早急に明らかにしないといけない。運航部長の主人公は、限られた時間の中で、死亡した機長に持ち上がった飲酒疑惑の真相を追うことになる。

機長とは元空軍の戦友同士である部長が、亡き友の知られざる一面を探っていく人間ドラマがメイン。特に印象に残ったのは、事故原因の可能性をひとつひとつ地道に潰していく地道な調査と、自分の持ち場でできる限りのことをする働く人々の姿。地味だがいぶし銀の良作として、もっと注目を浴びてもいいのではないだろうか。

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村山章