非情の切り札

劇場公開日:

解説

スタンリー・エリンの小説を、ジェームズ・P・ボナーが脚色、「野良犬の罠」のジョン・ギラーミンが監督したハード・ボイルド・タッチのアクション。撮影はピエロ・ポルタルピ、音楽は「白い恋人たち」のフランシス・レイが担当した。出演は「野良犬の罠」のジョージ・ペパード、「刑事マディガン」のインガー・スティーヴンス、「明日に賭ける」のオーソン・ウェルズ、「傷だらけのアイドル」のウィリアム・ジョップほか。製作はディック・バーグ。

1968年製作/アメリカ
原題または英題:In House of Cards
配給:ユニヴァーサル
劇場公開日:1969年3月11日

ストーリー

アメリカ人の旅行家リーノ(ジョージ・ペパード)は、パリで一文無しとなったが、、ふとしたことから大富豪アン・ド・ビルモン夫人(インガー・スティーヴンス)の8歳になる息子ポールの護衛兼家庭教師に雇われた。アン夫人はアルジェリアで殺されたビルモン将軍の未亡人だが、息子ポールが誘拐されるのを心配して精神障害となり自邸にひきこもって主治医のモリヨン博士の治療を受けている。リーノは、ポール少年の相手をしているうちに、この一家に異様な雰囲気が漂っているのに気づいた。そして、ある時、何者かに教われ失神している間に殺人犯に仕立てあげられてしまった。邸に逃げ帰ったリーノは、一家の者が、フランス政府を倒し、アルジェリアのフランス復帰を策するファシストの陰謀団であることを知った。地下室には多くの武器が、隠されている。そのうえ、ポールの姿がみえない。邸内をさぐるうちにリーノは陰謀団の秘密の名簿を盗み取った。いまや殺人犯として追われる身のリーノ。ポールの行くえも追わねばならない。彼を頼るアン夫人を連れ、情報を頼りにイタリアのミラノへと向かった。彼らの後を追ったのは、アン夫人の主治医モリヨン博士である。彼は名簿を返せと迫る。このときアンは、モリヨン博士とは、実は彼女の夫で地下運動のために暗殺を装い、外科手術で人相を変えていることを打ち明けた。リーノは、彼らを倒し無事、その場を逃れた。そしてローマへ。そこで陰謀団の巨頭の1人レシュノー(オーソン・ウェルズ)と会う。彼は名簿を返せば、引きかえにポール少年を返すという。次の朝、コロシアムの高い石壁の上、2人は対決した。そこへ現れたポール少年。レシュノーの暗示にかかっている少年はリーノを撃とうとする。だが、リーノの目をみているうちに少年の心は変わった。ピストルは火を吹き、レシュノーが倒れたのである。ファシストの陰謀は暴露され、リーノは、アン夫人とポール少年に、やさしい笑顔をみせたのである。

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