バスク決死隊

劇場公開日:

解説

「私は死にたくない」のスーザン・ヘイワードと「世界を駆ける恋」のジェフ・チャンドラーを主演に、「0番号の家」「必殺の銃弾」のラッセル・ラウス監督が作った西部劇。バスク地方の風俗・習慣がドラマの背景としてとり入れられている。ガイ・トロスパーとジェームズ・ヒルの原作をラウス自身が脚色、撮影はスタンリー・コルテス。音楽をシリル・モックリッジが担当している。他の出演者は「恋の手ほどき(1958)」のジャック・ベルジュラック、ブランシュ・ヤーカ、カール・エスモンド、フォーチュニオ・ボナノヴァ、フレックス・ロッチャー、バートランド・カステリら。製作クラレンス・グリーン。

1959年製作/アメリカ
原題または英題:Thunder in the Sun
配給:パラマウント
劇場公開日:1959年7月14日

ストーリー

1839年ミズリー州インデペンデンス。ロン・ベネット(ジェフ・チャンドラー)はカリフォルニアに向うバスク人の幌馬車隊を案内することになった。彼の案内する一行は、普通の開拓民ではなく、フランスから来た、ペレネー地方の風変わりな習慣を持つ移民だった。一行の指揮者アンドレには若い妻ガブリエル(スーザン・ヘイワード)と弟ビーブ(ジャック・ベルジュラック)がいた。ガブリエルはバスクの習慣で子供の頃にアンドレの許婚になっていた。彼女は夫を尊敬はしても、愛してはいなかった。ビーブは密かに彼女を慕っていた。ロンはなんとなく気乗りしなかったが、情熱的なバスクの踊りを踊るガブリエルをみて思い直した。一行は出発した。ある晩、ロンはガブリエルに強引にキスした。彼女の悲鳴を聞いてかけつけたアンドレは、仲間の歩哨に誤って射殺された。指揮者をなくした一行は混乱した。ガブリエルは一行を説得して旅をつづけた。沙漠に到着した。ひどい水不足に悩まされたが、故郷から新天地に移植するブドウに、水をやることは忘れなかった。幌馬車にはフランスから持ってきた火種が積んであった。ロンは危険だからこれを棄てることを主張した。彼等は反対した。その火種が草原を横切る時に落ちた。たちまち馬車は火に包まれた。ロンの活躍で馬車は河岸に避難した。が、笛を積んだ馬車が転覆したので、ガブリエルは火の中へ引きかえし苗を助けようとした。火のために逃場を失った彼女をロンが救った。彼女はロンが自分を愛していることを知った。シェラ・ネバダ山脈にさしかかり、一行にはインディアンの襲撃が待っていた。ロンはバスク人得意の戦術を利用して、見事にこの難を逃れた。だが味方の死傷者も多かった。ガブリエルは自分の責任だと後悔した。ロンは彼女を連れて峠に登った。眼下には果てしないカリフォルニアの大平原が横たわっていた。

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