ハリウッドパーティ
解説
スタン・ローレル及びオリヴァー・ハーディ、ジミー・デューラント、チャールズ・バターウォース、ポリー・モーラン、ジャック・パール等の錚々たるメトロの喜劇俳優を網羅したミュージカル・フィルム・コメディーで、「頓馬パルーカ」のルーペ・ヴェレス、「キャバレエの鍵穴」のフランセス・ウィリアムス、「紐育・ハリウッド」のエディ・クィラン、「昨日」のジューン・クライド、「ダンシング・レディ」のテッド・ヒーリーが助演するほかミッキイ・マウスも特別出演している。台本はハワード・ディーツが「ママはパパが好き」のアーサー・コーバーと協同して書卸し、キャメラは「力と栄光」「第三の恋」のジェームズ・ウォン・ホウが担当した。監督は無記名で、舞踊監督はシーモア・フェリックス、ジョージ・ヘール、デヴィッド・ゴールドが分担している。
1934年製作/68分/アメリカ
原題または英題:Hollywood Party
ストーリー
ジミイ・デュラントの冒険映画「征服王シュナーザン」は一時人気の絶頂にあったが、彼が老ぼれた獅子を使うと云う風説と、それに、同じ性質の映画を作るライオンドラの出現との為に彼の人気は聊か傾きかけて来た、彼のマネージャーであるナップはこの勢を挽回すべく一つの名案を案出した。即ち老体の獅子と若い生きのいい獅子と取替えることだ。折しも著名なる探検家マンチャウゼン男爵が多くの獅子を引き連れてアフリカから帰って来て、ハリウッドへ乗り込むとの報らせを耳にしたのでジミイは抜け目なく男爵とその一行を彼の宏大なる邸宅に招待し、盛大なるハリウッド・パーティを開催する事になった。この事を聞きつけたのがジミイの商売敵のライオンドラである、彼はジミイの先を越して男爵から獅子を買い取る為に、変装してジミイのパーティに乗り込んだ。彼の觸れ込みは南欧のさる侯爵だと云うのだ。石油成金のハーヴェイ・クレンプ夫妻並に娘のリンダもこの宴会に招かれた。クレンプ夫妻は始めて接する貴族なるライオンドラの偽侯爵に引かかって彼の云う侭に、男爵から獅子を買う為にいくらでも金を出そうと約束し、ジミイと殴り合って遂に勝を占め、獅子はライオンドラのものと定った。折角の名案も水の泡となったナップとジミイは又一案をめぐらしてクレンプの妻君を口説きおとし、獅子奮迅に狂奔した結果首尾よく成功しようとした一刹那、この映画は大団円に達して了ったのである。