呑気大将漂流の巻

解説

「呑気大将功名の巻」と同じくサミー・コーエン氏とテッド・マクナマラ氏との共演する映画で、「荒れ狂う猛将」等によって知られている喜劇の名手ヘンリー・レーアマン氏が監督した。原作を物したのはウィリアム・コンセルマン氏とフランク・オコナー氏との2人で、ランドール・H・フェイ氏が脚色した。主役2人を助けて「青春謳歌」で共演したサリー・フィップス嬢とニック・スチュアート氏とが出演している。

1928年製作/アメリカ
原題または英題:Why Sailors Go Wrong

ストーリー

嚊のサミー・ピーゼロフとお凸のアンガス・マッカゼルとは共に利口な生れ付ではないが慾だけは人一倍に深かった。ところが2人は仇敵の間柄であった。というのはサミーはタクシーの運転手、アンガスは馬車屋、すなわち商売仇であったから。話かわって、ジミー・コリアーという青年は婚約のベティー・グリーンと共に恋敵ジョン・ダニングのヨットで南洋航海に登る筈であった所、ジミーは乗り遅れてしまい、大いにしょげ込んでしまう。この時、サミーとアンガスは金儲けのために一時休戦してジミーを補け、秘かにヨットに乗り込んだ。ところが乗り込むまではよかったが、その後、ジミーはキャビンへ監禁せられ、サミーとアンガスとは水夫として船長に酷使せられるという辛い運命に陷ってしまった。その内に、ある夜のこと、暴風雨が起りヨットは難破し、乗客は散り散りとなってしまった。ニック一人は、アメリカの軍艦に救われ、飛行機で直ちにベティーの行衛を探しに出かける。が、ベティーと彼女の父と、アンガス、サミーとの4人は、喰人種の住む島へ漂流し、彼らは恐ろしい猛獣に襲われたり等する。その揚句の果に、サミーとアンガスとは喰人種に捕えられ、殺されそうになる。その危ない瞬間、ニック等の救いの手が到着し、急を救われ、ベティー一行と共にアメリカさして舞い戻った。

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