二十四時間

解説

ルイス・ブロムフィールドが筆をとった小説で、ウィリアム・C・レングルとルウ・レヴェンソン両氏によって舞台にも上演された物語を映画化したもので、脚色は「特集社会面」の原作者ルイス・ウィツェンコーン、監督者は「失われた抱擁」のマリオン・ガーリング。主なる出演者は「女性に捧ぐ」「心を汚されし女」のクライヴ・ブルック、「影を売る男」「赤新聞」のケイ・フランシス、「陽気な中尉さん」のミリアム・ホプキンス、「キック・イン」のレジス・トゥーミー、「陽気な中尉さん」のジョルジュ・パルピエ、エイドリアン・エイムス、マイナー・ワトソン等でカメラは「無冠の帝王」「戦争」のアーネスト・ホーラーが担当している。

1931年製作/アメリカ
原題または英題:24 Hours

ストーリー

ある都会の夜。時計台が11時を報じているときへくたーの家ではささやかなパーティーが開かれていた。主席者はヘクターが昔からの恋人セイビナ、タウナー夫婦とデヴィッド・メルボーン、ルビイ・ウィントリンガムなどの顔ぶれである。ジム・タウナーは名門の出であるが妻ファニーが有閑夫人にありがちな恋愛模索者であり、デヴィッドなどに好意を持っていることを知っているので夫婦仲がうまく行かない。その夜もジムは憂欝の余り深酒を呻って席を去るのであった。あるスピークイジーに立ち寄った時、彼は数分前そこで殺人の行われたことを知った。やがて彼は馴染の踊り子ロジイが働いているナイト・クラブへ現れた。そして彼女の誘うままにロジイの下宿に連れられてそこで思わず寝込んでしまう。ロジイの亭主でトニーというならず者は近頃のロジイの心変わりをジムのいるためと思い込み、その夜ジムを殺しにやってくる。可愛い男のためロジイはトニーと争う。その結果、逆上したトニーのためロジイは絞殺されてしまった。一方デヴィッドに送られたファニーは男から最後の決心を求められた瞬間はじめて自分の本心がジムをを愛しているのを知った。彼女はただひとり家へ帰った。朝が来て、街の騒音にふと眼を覚ましたジムは自分の寝ていた部屋に鍵がかけられてあり、しかも隣室に惨殺されたロジイの死体が横たわっているのを発見して驚きかつ訝かった。この殺人事件に関する警察の調査はジムを有力な嫌疑者とするに至った。だがジムは飽くまでもロジイと自分との潔白な関係を説き、殺人が全然知らぬ間に行われたものであることを主張するのであった。やがて厳格な指紋調査の末、真犯人がならず者のトニーであることが判明した。ただしこの時すでにトニーはスピークイジーにおける殺人がバレてその同類から射殺されていた。こうしてジムに罪なきことは証明された。そして彼に対するファニーの愛情も明かとなった。甦生した夫婦愛に喜ぶ二人を乗せた欧州行きの巨船が岩壁を離れんとするとき、時計台は再び午後11時を報じていた。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く