女房征服

解説

「負けじ魂」や「悪魔の眠る時」等の痛快な物語を書いて有名なピーター・B・カインの原作である。これをグラント・カーペンターが脚色し、「トントン拍子」「漂泊の孤児」等と同じくE・メイソン・ホッパーが監督したもの。主役は「メアリー・ゴー・ラウンド」主演のノーマン・ケリーと「愛国の唄」主演のパット・オマリー、それにヘレン・チャドウィック、クレア・ウィンザー、メイ・ブッシュの3女優共演という良い役割で、愉快な人情喜劇である。

1922年製作/アメリカ
原題または英題:Brothers Under the Skin

ストーリー

貧乏な発送係のニュートン・クラドックは贅沢で無駄使いの好きな女房に年中悩まされていた。彼の雇主なる富豪のトーマス・カートランドも、ニュートンと身分こそ違へ、同じく虚栄心高い妻に苦しめられ抜いている事は少しも違わなかった。ニュートンの妻ミリーはある日夫婦喧嘩の末「あなたの様な甲斐性なしは、川に飛び込んで死んじまえ!」と騒ぎ立てたので、ニュートンもついその気になったが、汚い川の水を見ると、金に不自由のない連中で、人間はどんな正直ものでも機会さえあれば悪い事をするという説と、しからずという説を抱く二派がいて賭けをする事になり、その旨を手紙に認めて誰かを雇ってそれをカートランドのもとへ持たせてやろうとした。その選に当たったのが、自殺に失敗したニュートンである。ニュートンはカートランドの邸へ行って、誰も居らぬので腰を据えて待つうちに、酒を見てつい一杯二杯と重ねるうちに酔っ払い、カートランドの妻の衣類と自分の妻に与えようと買ってきた衣類とを取り違たので、帰って来たカートランドの妻は、夫が他の女を引っ張り込んだと早合点をして、犬も喰わない夫婦喧嘩の一幕となったが、常日頃温厚であったカートランドも、あまりの妻の仕打ちに憤って、彼女を鉄拳を揮って懲らした。この奇抜な女房征服のお手本を見たニュートンは大いに得るところあり、我が家に帰り、同じ方法を用いて見事にミリーを従順ならしめた。彼は会社へ行って横暴な組長を懲らし、生活に新しい興味を感じて、愉快な日を送る事ができた。

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