ニューヨークの波止場

解説

「ショウ・ダウン」「非常線(1928)」に次ぐジョージ・パンクロフト氏主演映画で「つばさ」「空行かば」の作者ジョン・モンク・ソーンダース氏作の物語を「非常線(1928)」「肉体の道」のジュールス・フォースマン氏が脚色し「非常線(1928)」「最後の命令」のジョセフ・フォン・スタンバーグ氏が監督したものである。助演者は「煩悩」「君が為め命捧げん」のベティー・カンプソン嬢、「忘れられた顔(1928)」「罪の街」のオルガ・バクラノヴァ嬢、「ミシガン小僧」のミッチャエル・ルイス氏、「鉄条網」のクライド・クック氏、「パラウー」のグスタフ・フォン・セイファーティッツ氏等である。

1928年製作/アメリカ
原題または英題:The Docks of New York

ストーリー

ビル・ロバーツは古ぼけた貨物船の一火夫である。船がニューヨークの波止場に着くとその夜彼は一夜の遊を購うべく上陸した。そして折柄投身した若い女を救いあげ波止場の水夫宿に連れ込んだ。女はメイといって水夫達を相手に堕落の生活を送っていて世をはかなんだものだが、ビルに救われ小綺麗な着物を興えられると根が善良な女だけに頼もしい気が起こるのだった。階下の酒場に食事に行き、ビルの無敵の威力を見るとメイの心は益々傾いた。ビルもメイの美しさに心をひかれる。ビルの上司たる三等機関士は上陸するや妻の不貞を目撃して妻を疎ずる気持ちが更に加わり棄てる心算になった。そしてメイに懸想したが忽ちビルに打ちのめされ、酷い目にあうところを妻の為に免れた。酔払ったビルはメイと結婚式を挙げると言いだし、メイは半信半疑のうちにも悦び、遂に祈祷書のハリという救世軍師官に結婚させて貰った。翌朝ビルはメイが眼を醒ます前に立ち去った。それを見届けた三等機関士はメイを手込めにしようとしたが嫉妬と復讐心とに駆られた妻のために射殺されてしまった。ビルは騒動が起こったので引き返しメイが拘引されようとするのを護った。併し下手人が直ぐ自首したので騒ぎは静まりビルは乗船してニューヨークを去ろうとしたが、ビルは本当にメイを愛していることを覚り海中に飛び込んで波止場に泳ぎ帰った。そして彼が昨夜与えた着物を盗んだというのでメイが軽罪裁判所に引かれて行ったことを知り自首して出て告白した。彼は60日の禁固を宣告された。60日の航海は長くはないが待って呉れるかと言うと、メイは何時までも待っていますと答えるのだった。

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