独身者御発展
解説
流行の英国滑稽小説作家P・G・ウォードハウス氏作の小説を映画化したもので、レックス・テイラー氏が改作脚色し、「愉快な嘘吐き」「スキナーの夜会服」等と同じくウィリアム・A・サイター氏が監督したジユウエル作品主演のアンドレ・ベランジエ氏で「長駆闇を飛ぶ」出演の新進花形バーバラ・ケント嬢が相手役を勤め、ガートルード・アスター嬢、ルシエン・リッツルフィールド氏、ヴエラ・ルイス嬢、カーメリター・ジエラテイ嬢、ネッド・スパークス氏等が助演している。
1927年製作/アメリカ
原題または英題:The Small Bachelor
ストーリー
貧弱な書家フインチは自分の名声ビルデイングよりも高く挙がれかしたと念じて、とあるビルデイングの屋上にアトリエを建てて一風変わった生活をしていた。しかし唐変木のフインチにも恋が芽生えた。彼は金満家ワディントンの娘モリーに想を懸け、日毎夜思い詰めた甲斐あって彼女と意気投合し、西部好きの彼女の父ワディントンにも取り入ることが出来た。ところがモリーほ継母は金持ちのアルガーノン・チャップを娘の婿にする考えだったので、フインチは如何にもしてこの難関を突破せんと、苦心惨憺脳味噌をしぼった揚げ句、友人で能率増進主義者ジエー・ハミルトン・ピーミツシユの助けを借り、首尾よくモリーと結婚式を挙げる段取りまで遭ぎ着けた。しかるに式の最中フインチが見も知らぬファンニーという女が現れて、彼を自分の夫だと言い出したので、折角の結婚式が目茶目茶になってしまった。かてて加えてワディントンは娘が大事にしている首飾りを無断で売り払った金で、いかさまの活動会社の株を買い、それを警官ミユレットに売ったので、次から次へと珍妙な事件が持ち上がった。そこへ又例の得体の知れぬ女のファンニーが飛び出してまぜっ返したので事件が益々混雑したが、結局すべてはアルガーノンの悪計であることが露見したのでと寃罪晴れたフインチは目出度くモリーを手に入れて屋上でお山の大将を気取った。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ウィリアム・A・サイター
- 脚色
- レックス・テイラー
- 原作
- P・G・ウォードハウス