独裁大統領

解説

「ヘル・ビロウ」「雨」のウォルター・ヒューストンが主役を演ずる映画で、匿名の小説「白亜館のゲイブリエル」に基づき「アルセーヌ・ルパン」「地獄のサーカス」のケイリー・ウィルソンが脚色に当たり、「六百万交響楽」のグレゴリー・ラ・カヴァが監督し、「ブロンド・ヴィナス」のバート・グレノンが撮影している。ヒューストンを助けて「肉体」「暗黒街の顔役(1932)」のカレン・モーリー、「今日限りの命」のフランチョット・トーンを始め、「快走艇」「ミイラ再生」のアーサー・バイロン、「ブロンド・ヴィナス」「母」のディッキー・ムーア、「蒼白い瞼」「コンゴ」のC・ヘンリー・ゴードン及びジーン・パーカー、「人類の戦士」のデイヴィッド・ランドー等が出演している。

1933年製作/86分/アメリカ
原題または英題:Gabriel Over the White House

ストーリー

アメリカ合衆国大統領ハモンドは穏健自重主義の政治家であったが在任中自動車事故で負傷して、回復後別人の如く人物が一変した。遭難前は意志の弱い人物で責任を他になすり、いかなる国家的重大問題に直面しても確固たる立場を明らかにしなかったが、病中霊感を受けて以来大いに考えるところあり、昔の態度を改めることに決心した。今日の彼は鉄の意志の人物となり、驚くほど精力的な人物である。戦債問題に関して、ハモンド大統領は各国代表を招聘した。彼は彼等が依然戦債支払いを拒絶するなれば、大いに悔ゆる事あるべく且つ米軍は軍縮問題を放棄し、自国の軍備を整え、海軍力を増大し各国との関係を絶つであろうと通告した。会議はバルチモア沖で開催された。彼は失業問題救済についても、建設的方針を樹て、又ギャング一掃のためには徹底的計画を以て酒密造の首領ニック・ダイアモンドを司直の手に任ねた。大統領の独裁ぶりは閣僚と意見の衝突の結果彼等を辞職せしめる問題を起こし、各国代表との折衝には強硬政策を採用し、遂に米国と各国間に平和協定が成立した。国民は大統領今後の手腕に大いに期待しつつある折柄、彼は突然逝去した。彼は各国の偉人に見るが如く、彼の遂行せる偉大なる事業に就いて在世中精神的にも恵まれず逝去したのであった。

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