ドッド君乗出す

解説

「月を消しましょ」に顔を見せたラジオ界の人気歌手ケニー・ベイカーが主演する映画で、クラレンス・パジントン・ケランド作の小説に基づいて「高圧線」のウィリアム・ウィスター・ヘインズがエレイン・ライアンと協力して脚色し、「結婚気象台」「舗道の青春」のアルフレッド・E・グリーンが監督に当たり、「就職戦術」のアーサー・エディソンが撮影した。助演者は「作家と御婦人」のフランク・マクヒュー、「天使の花園」のアリス・ブラディ、「宝石と女賊」のガートルード・マイケル、新進のジェーン・ワイマン、「就職戦術」のジョン・エルドレッジ及びヘンリー・オニールという顔ぶれである。

1937年製作/アメリカ
原題または英題:Mr. Dodd Takes the Air

ストーリー

田舎町の電気器具店で働いているクロード・ドッドは、余暇には好きな声楽を勉強していた。ニューヨークで成功しているこの町の出身者ドアムスは彼の歌を聞いてニューヨークのラジオ歌手に雇った。ドッドの友達スニッファーが彼のマネージャーになる。喉を手術すればもっと美声になると聞いたドッドは、ニューヨークで手術を受けたところ、今までのバリトンがテナーに変わった。しかしこの声変わりのために彼は放送局をクビになる。落胆したドッドはスニッファーと、放送局に働いているマージョリーの三人で相談していると、ドアムスが来てもっと好条件で雇おうと言う。しかしマージョリーの中尉で交渉をせり上げて、ついに週給一千ドルで契約を結ぶ。ドッドの人気は日一日と高まるばかりだが、彼はスニッファーとマージョリーの他には友達もなく孤独の生活をしている。世間の人気には全く無頓着な彼であったが、ある夜マージョリーの家を訪れて、今までに無かった精巧なラジオ・セットを発明したことを彼女に打ち明ける。その夜、彼はマージョリーと一緒に放送会社の社長ゲートウェイのパーティへ行き、ジェシカという金髪美人と知り合いになる。この女は相棒のリディンと協力し色仕掛けでドッドの発明を横取りしようというのだ。ジェシカは彼をオペラ歌手モロ夫人に紹介した。夫人は勝手に熱を上げてドッドと結婚すると言い出す。ドッドを思っているマージョリーはリディンが彼の発明を横取りしようとするのを知り、先手を打って自分の名で特許権をとる。何も知らぬドッドはいろんないざこざに嫌気がさし、喉が悪くなった振りをして、発明も思い切って田舎へ帰ってしまう。むら気なモロ夫人はスニッファーと結婚する。マージョリーはこの夫婦と一緒に田舎のドッドを訪れ、特許権を彼に渡した上、愛し合っている二人は結婚した。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第10回 アカデミー賞(1938年)

ノミネート

主題歌賞
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