豚児売り出す
解説
かつて喜劇俳優として、最近はラジオ界に人気あるエド・ウィンが主演する映画で、放送でも好評の「消防隊長」をトーキー化したもの。脚色には「劇場王ブラウン」のアーサー・シーザーがロバート・E・ホプキンスと共同してあたり、監督は「僕の自叙伝」「進め女性軍」のチャールズ・F・ライズナーで、撮影はエドワード・ポールの担当。助演者は「心の青空」のドロシー・マッケール、「僕の武勇伝」のチャールズ・チック・セール、「地方検事」のウィリアム・ボイド、「胡蝶となるまで」のC・ヘンリー・ゴードン、「ニューヨーク・ハリウッド」のミッキー・ルーニー、エフィー・エルスラー等。
1933年製作/アメリカ
原題または英題:The Chief
ストーリー
ヘンリイ・サマースは臆病で全く大きな赤ん坊だった。彼は母親と一緒に住んで、バワリイ百貨店の発送部で働いていた。音楽が好きで、義務のために勇敢に一身を犠牲にした消防組頭の亡父の恩恵に浴していた。19世紀初期のバワリイではサマースのなは名誉ある遺産であったのである。ヘンリイはヘマで雇い主のモーガンとオルークに首にされた。その代わりに彼は消防隊の名誉組頭になって、気がつかぬ中にアパートの火事で婦人を救助してしまい、時代の英雄になった。区長のブル・クレイトンは圧制的不正政治屋で、モーガン及びオルークはヘンリイを店に戻らせ、バワリイ劇場の踊り子ディクシイを手先に使って小心なヘンリイを説き付けクレイトンに対抗して立候補させた。ヘンリイを政敵にまわすことを恐れたクレイトンは甘言をもってヘンリイを自分の味方に誘おうとしたが失敗する。祭りでヘンリイが熊と相撲を取ったりして投票者たちの人気を博している間に、クレイトンの一味はヘンリイの母親を誘拐し、母親の生命を脅かしてヘンリイに政戦から退くように警告する。ヘンリイは彼の母親に対する愛情から突然彼の味方になったディクシイの助けを得て候補をやめようとするが、人々はなかなか信じない。丁度その時母親サマースは悪常連の同情心をかち得て帰宅することができた。しかしこれを知らないヘンリイは狂気を装って市中に出て政敵クレイトンのために投票を勤めている…というのは実はヘンリイ否エド・ウィン君の放送物語であったのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- チャールズ・F・ライスナー
- 脚色
- アーサー・シーザー
- ロバート・E・ホプキンス
- 撮影
- エドワード・ポール