飛び入り拳闘大勝利

解説

「好いて好かれて」「青春倶楽部(1926)」等と同じくリチャード・ディックス主演映画でアルバート・ペイソン・ターヒューン作の雑誌小説をピエール・コリングスとケネス・レイスベックとが脚色し「姫君と給仕」「駄法螺大当たり」等と同じくマルコム・セント・クレアが監督したものである。デイツクスの相手女優は「ボー・ジェスト(1927)」「可愛いフランス娘」等出演のメアリー・ブライアンで、重体量拳闘手ジャック・ルノオ、ハリー・グリボン、オスグッド・パーキンス等助演。

1927年製作/アメリカ
原題または英題:Knockout Reiley

ストーリー

ダンデイー・ライリーはニユウ・ジャーシー製鋼所の職工頭であるが、ある土曜日の晩キャバレーへ行こうとして夕食を食べて居る時、ラジオで新拳闘手の人殺しアゲーラがバツト・マローンを敗ったということを耳にした。キャバレーでは彼はメエリー・マローンという可愛い乙女らしい踊り子に心を惹かれた。彼女はバットの妹で兄の敗北を悲観していたがライリーはそれとは知らなかった。そして彼がメエリーに会いに舞台裏へ行くと彼女が悪漢の手籠に遭おうとしていたので、悪漢を殴り倒してやった。所が其の奴がアゲーラだったのでメエリーは解雇されてしまった。ライリーが彼女を家へ送り届けるとバットは彼に拳闘家になれと勧めたがライリーは矢張り製鋼所で働くといって断った。数日後ライリーはメエリーが苦しんでいるという電話に接し大急ぎで行って見ると、それは人殺しアゲーラの計略で、無理にアゲーラと拳闘をさせられ散々の目に遭った。彼はメエリーの家へ辿り着き拳闘家になってアゲーラに復讐することを誓った。6カ月後ライリーは一廉の拳闘家となりアゲーラと試合することになった。ライリーの進境著しいと聞いたアゲーラはある晩事件を起こし、ライリーのポケットに拳銃を入れて置いたためにライリーは2年の禁固に処刑された。メエリーは彼を訪れ身体の錬磨を続ける為に懲役を願ってくれと言った。2年後ライリーが満期出獄の日アゲーラはデユーガンという男と拳闘試合をする筈だった。バットとメエリーはデユーガンに頼んで試合前に姿を消して貰った。そしてライリーが飛び入りでアゲーラの相手をすることになった。激しい勝負が続きアゲーラに勝味があった。メエリーはライリーにアゲーラがライリーを監獄へやるようにしたのだと耳うちしたのだ。激怒したライリーは奮闘して遂にアゲーラを倒した。そしてアゲーラの介添人等に例の事件の下手人であることを白状させた。そしてメエリーと結婚した。

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