突撃西部男
解説
「闘技場の王者」に次ぐケン・メイナード主演西部劇で、ネイト・ガツァートが原作脚色し、スターのメイナードが監督に当たり、例によってテッド・マッコードが撮影したもの。助演者は「空中幽霊」のグロリア・シー、「高原強襲隊」「テキサス無頼漢」のフレッド・コーラーを始め、フランク・ライス、ジョセフ・W・ジラード、ジャック・モワー等である。
1933年製作/アメリカ
原題または英題:The Fiddlin' Buckaroo
ストーリー
富裕な牧場主ケリマンが令嬢パトリシアを伴ってニューヨークから牧場にやってくるのを、カウボーイ達は停車場で出迎えた。そこに『ヴァイオリン小僧』と渾名されてる牧童と相棒のバンティーがやって来てハーモニカとヴァイオリンを面白く合奏した。人々が聞き惚れている間に『狼』を首領とする盗賊団は見事に町を略奪して逃亡した。役人は事の次第を知るや『ヴァイオリン小僧』とバンティーを投獄した。ところが『ヴァイオリン小僧』は腹話術にも長けていたのでヴァイオリンとハーモニカ腹話術で巧みに看守をごまかして脱獄してしまった。2人が山路にかかると『狼』一味を追跡して空しく引き返して来る警備隊にであったが、『ヴァイオリン小僧』は谷間に誘い込んで逮捕を免れた。パトリシアに一目惚れした『ヴァイオリン小僧』はケリマン牧場に赴いた。バンティーは『狼』の巣屈へ帰り、かくと告げるとパトリシアに思召しのある『狼』は自分で令嬢誘拐を行なうことになる。一方『ヴァイオリン小僧』はパトリシアの愛を獲ることに成功した。『ヴァイオリン小僧』は『狼』の令嬢誘拐に手を貸さないと言ったために山小屋に閉じ込められ、『狼』はパトリシアをおびき出して連れ去った。『ヴァイオリン小僧』は山小屋を脱出して、奇知と豪胆とを以てパトリシアを奪還することに成功し、彼女と結婚した。『ヴァイオリン小僧』こそは大盗『狼』一味を捕縛するために政府から派遣された特務の変名であったのである。