突撃(1928)
解説
セイダ・コウアン女史の原作並びに脚色したものに基づき「海底王キートン」「陸軍士官学校」と同じくドナルド・クリスプ氏が監督した映画である。主役は「ドラモンド大尉」「大学行進曲」のロッド・ラ・ロック氏で、「ガウチョウ」「狼の唄」のルーペ・ヴェレス嬢が相手役を演ずるが、そのほか「中華街の夜」のワーナー・オーランド氏が重要な役を演じているのを初めとし「ウィリー・リバー」のルイ・ナトー氏、「サブマリン」のクラレンス・バートン氏、等も出演している。
1928年製作/アメリカ
原題または英題:Stand and Deliver
ストーリー
英国人ロージャー・ノーマンは大戦中飛行隊勤務としてフランス戦線で手柄を現わした。戦が終わってロンドンに帰ってからは彼は日々の単調な生活にうんざりしていた。が、時にギリシア国においては暴徒が跳梁していることを聞き、刺激ある生活を求めてギリシアの軍隊に入って行った。そして騎馬隊の中尉となった彼はある日、暴徒に家を焼かれたギリシアの娘ジャニアを煙の中から救った。ジャニアは心から彼に感謝した。けれどもロージャーはそれをとるにたりないことと思った。その夜、お礼に軍隊まで訪れて来たジャニアのことからロージャーはモレク大尉と争い大尉を斃したが、大尉が死んだものと思い彼はジャニアと共に脱れて山中に走った。山中で2人はギーカを頭とする暴徒の一隊に捕らえられた。そして2人は止むなくその一隊に加わることとなった。そうしている内にロージャーはギーカが己れの属していた軍隊を襲わんとしている計画を知り、急を軍隊に報じた。そのためギーカの奇襲は失敗に終った。このどさくさの内に、ギーカはかねてから野心を寄せていたジャニアに挑みかかったが、危ない所にロージャーが馳けつけ、彼女を救い、そしてギーカを捕らえた。その後、モレック大尉は実は死んだのではなくただ失神したのみであることがロージャーに判明したので、今は相愛の仲となっているジャニアを捕え青天白日の身となって彼はロンドンへ帰って行ったのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ドナルド・クリスプ
- 脚色
- セイダ・コウアン
- 原作
- セイダ・コウアン
- 撮影
- デイヴィッド・エーベル
- 編集
- John Krafft
- アソシエイト・プロデューサー
- ラルフ・ブロック
- 題字
- Barbara Hunt