月を消しましょ
解説
「海は桃色」「人生は四十二から」のチャールズ・ラグルズ、「青春ホテル」のエリノア・ウィットニー及びジョニー・ダウンスが主役を勤める映画で、ミルドレッド・ハーリントンの原作を「ハリウッド大通り」のマーガレット・ロバーツ、「青春ホテル」のハーラン・ウェーア、「彼女は制服が好き」のポール・ジェラード・スミスが協力脚色し、「可愛いオディ」のルイス・サイラーが監督に当たり、「スイング」のテッド・テズラフが撮影した。助演はラジオで人気のあるケニー・ベイカー及びベン・ブルウ、フイル・ハリスとその管弦団、マージョリー・ゲイストン、グレイディ・サットン等。
1937年製作/79分/アメリカ
原題または英題:Turn Off the Moon
ストーリー
エリオット・ディンウィッディは店の創立25周年記念祝賀会を開こうとしていた。彼は占星術に凝って自分の運命は万事天文の動きによって支配されていると信じているので、秘書のマートルにも結婚の申込みをもう10年も延ばし続けて来た。どうしても天体の運行が結婚に適当な軌道に乗らなかったからである。ところが今や天測の結果は好都合な状態となり結婚の申込みに上々の有様となったが、ただ一つその行手を邪魔する若い男女の一組があった。ディンウィッディがその二人のロマンスを結んでやれば彼の結婚も成就できるという卦が出た。その時カロリン・ウィルスンという職にあぶれた女優が、飢の余り彼の店からドウナッツを盗んだので、店付の探偵デューガンに追われた。彼女は逃げ場を失って店の歌手テリイ・キースのところへ助けを乞うた。彼はカロリンを店の中に隠してやったが、二人きりでいるところを見たディンウィッディは、これこそ占いに現れた若い男女だと思い二人の仲を取り持ってやろうとした。ところが急に思いがけない故障が起こった。秘書のマートルはとうとうかれの求婚を待切れずに去ってしまい、テリイは他の女と仲良くなり、カロリンはディンウィッディの甥と家出したのである。躍起になったディンウィッディはテリイの女に金を与えて甥をカロリンから引き離させることにした。彼はその夜更、店でテリイとカロリンに会う約束をして待っていたが、そのうちに夜警と二人で酒を飲み、酔った挙句店の最も高価な商品を的に射撃を始めた。夜が明けると彼と夜警、テリイとカロリンの四人は留置場に入れられ、すべては失敗のように思われたが、その時天文学者ディンウィッディは、どうも少し自分の占星術に不充分なところがあったのを発見した。こうしていざこざの末に、やっとディンウィッディとマートル、テリイとカロリンのロマンスはついに実を結ぶことが出来たのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ルイス・セイラー
- 脚色
- マーガリット・ロバーツ
- ハーラン・ウェーア
- ポール・ジェラード・スミス
- 原作
- ミルドレッド・ハーリントン
- 撮影
- テッド・テズラフ
- 音楽
- サム・コスロウ
- 振り付け
- リロイ・プリンツ