沈黙(1926)

解説

マックス・マーシン氏作の舞台劇を映画かしたもので、ビユウラー・マリー・デイックス女史が脚色し、「東へ向く三つの顔」「オペラの怪人(1925)」等と同じくルパート・ジュリアン氏が監督した。主役は甞て「暁の前1時間」「舞姫ザザ(1923)」等に出演したH・B・ワーナー氏が久方振りで映画界に復帰して演じ「昨日への道」「地楽極楽」等出演のヴェラ・レイノルズ嬢、「地下鉄サディー」「自動車恋愛」等出演のジャック・マルホール氏が共演するほかレイモンド・ハットン氏、ロクリフ・フエロウズ氏及び甞て「僧正の実玉」に主演したヴァージニア・ペアソン嬢も久々で出演している。

1926年製作/アメリカ
原題または英題:Silence

ストーリー

殺人犯ジム・ウオーレンの死刑執行の時刻は迫った。検事アーサー・ローレンスはジムに向かってハリー・シルヴァースを殺害した理由を尋ねたがジムは沈黙を守った。ジムにとって沈黙は死を意味する。その沈黙の理由は……1904年のこと紳士盗賊ジム・ウオーレンはノーマ・ドレイクと結婚したが幾何もなくして彼は職業の為に家庭を顧みなかった。しかし出産の日が近づいたとの妻の手紙を見たジムは家に帰り正業に就こうと決心した。ところが彼が与えた不正の紙幣を使った為ノーマは共犯と目され捕縛された。ジムは酒場の女将で莫連者のモリー・パークにノーマを救い出してくれと頼んだ。モリーはジムが自分と結婚することを条件としてノーマを救ってやった。しかるにジムに待ちぼうけを食わされたモリーはジムが破約したものと誤解した。その折りモリーを永年恋していたフイル・パワースが求婚したので彼女はフイルと結婚した。断ろうと思ってジムが来るとモリーは復習の為その筋に密告したので捕縛されようとしたが辛くも逃れた。ノーマはフイルが世話をし女児を分娩したのをフイルは我がことして育てた。十数年跡我が子見たさに戻ったジムは妻だったノーマは既に死亡し、娘ノーマが学校を卒業したのを知った。その頃ジムは詐欺師となって村々の祭壇の仕事をしていたが彼の相棒ハリー・シルヴァースはジムがもっていたノーマ・ドレイクの手紙を盗んで、それを種にフイルを恐喝しようとした。ジムは追いかけ、その手紙を取り返しフイルはそれを焼棄した。仕損じた腹立ちまぎれにハリーはノーマに向かってその母の悪口を吐いた。憤激したノーマはジムの拳銃を取るか早いかハリーを射殺した。ジムはノーマとフイルとを急いで部屋の外に出し自ら下手人として手錠を受けた。それはノーマとローレンス検事との結婚の日の出来事だった。ノーマは父が死刑に処せられると知って獄舎を訪れ自分が犯人だと主張したがジムは否定し絞首台に進んだ。刹那に監獄に火災が起こった。ジムは死んだ囚人と衣服を取り替え自由の身となって監獄を去った。

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