男子戦わざる可らず

解説

「マデロンの悲劇」「摩天楼の狼」のエドガー・セルウィンが監督した映画で、レジノルド・ローレンスとS・K・ローレン合作の舞台劇を「キューバの恋唄」「摩天楼の狼」のC・ガードナー・サリヴァンが脚色した。主演者は英国劇壇から招かれたダイアナ・ウィンヤードで、「明暗二人女」のフィリィップス・ホームス、「マデロンの悲劇」のルイス・ストーンが相手役を勤め、「キートンの歌劇王」のルース・セルウィン、メイ・ロブソン、「マデロンの悲劇」のロバート・ヤング、「今宵ひととき」のロバート・グリーグ、等が助演している。撮影は「ラジオは笑う」「百米恋愛自由型」のジョージ・フォルシーの担当。

1933年製作/アメリカ
原題または英題:Men Must Fight

ストーリー

ローラ・マディソンは、過ぎし世界大戦に、赤十字看護婦となって戦地に働いていた。彼女の愛人は飛行家だった。四つ葉のクローバを胸にさして、はじめての偵察飛行にでて、男は死んだ。ローラはその時、愛人の児を宿していたのだ。予てローラを愛していたアメリカの陸軍大佐エドワード・シュアードは、生まれて来る赤ん坊を養育し、彼女を心から世話したいと申し込んだ。そして20年の歳月が楽しく過ぎていった。エドワードは国務卿にまで出世し、息子のボッブも成人し、一家はいやが上にも幸福の光に浴していた。ボッブはスイスで化学を研究して帰って来た。船中で会ったペギイと親密になり、婚約する仲とまでなっていた。父も母も、勿論、この婚約に異存はなかった。ローラは、愛人を殺し、多くの人々を不幸にした戦争を二度とこの世の中から無くそうと熱心な運動を起こした。夫のエドワードも国際協定による戦争防止運動の首唱者として活躍した。が、ついに情勢は険悪となり、1940年、アメリカも戦争の渦中に巻き込まれる運命に遭遇した。ボッブは、母から幼いうちから戦争の罪悪であることを教えこまれているので、あくまで化学者として国内に残り、戦線に立つことを拒んだ。街々には愛国者の声が激しく飛んでいた。ローラは、だが壇上から平和主義のために民衆によびかけた。エドワードは、国務卿として、戦争の止むを得ざるを認めなければならなくなった。ローラの味方は、息子のボッブだけとなった。エドワードは、ここに於いて、ボッブがシュアード家の血をひいていない事実を打ち明けたのである。だが、彼の父は祖国のために戦死した勇敢な飛行家であったと聞かされたとき、ボッブは翻然意をひるがえして自ら飛行隊に志願し出征することとなった。許嫁のペギイ一家は熱心なる参戦論者であったため、これまでボッブと絶交の形になっていたが、アメリカが、いよいよ戦争を布告し、ニューヨークが敵の空襲をうけるや愛国の血に燃えて出征の首途にのぼるボッブをば、シュアード家の人々と共に、華々しく見送るのであった。

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