第三の眼

解説

「スタムブールの處女」の作者H・H・ヴァン・ローン氏の原作になる探偵劇で、不可思議と陰謀とロマンスに富んだ劇筋である。殊に、2役を演じているワーナー・オーランド氏の悪役が観ものであろう。「血の力」や、その他多くのダグラス劇に出演したアイリーン・パーシー嬢が女主人公、マーガリタ・フィッシャー嬢の相手だったジャック・モワー氏が新聞記者である。監督は「虎の足跡」「深夜の人」等と同じくジェームズ・W・ホーン氏。

1920年製作/アメリカ
原題または英題:The Third Eye

ストーリー

ピンナクル活動写真会社の花形リタ・モアーランドはある日「邪悪の眼」団から脅迫状を受け取った。彼女の父の罪を世に発表されるが厭なら仲間に入れ--と。カーティス・スティールという社交界の男は、リタに言い寄って拒絶され、暴力を振おうとした時、彼女は身を護るため短銃を発射した。スティールは倒れる。リタは拳銃が撮影用の空弾が込めてあると信じていたので驚き馳せ寄るとスティールは起き上って立ち去った。しかるにその夜スティールは撮影場で心臓を射貫かれて死んでいた。何者が撮したのか、昼間リタが彼を射った時の光景がフィルムに撮されて探偵に示されたので、自然彼女に疑いは懸る。リタの恋人で新聞記者のディック・キーンはカーティスの瞳を撮影し真犯人の姿を得た。ところがその写真は「邪悪の眼」の団長マルコルム・グロウの情婦ザイダ・サヴォイに奪い去られ、種板は打ち破られたので、リタの無罪を証すべき証拠はなくなった。マルコルムの手に入った件のフィルムを奪おうとするディックの苦心、マルコルムがリタを仲間に引き入れんとする努力、次から次と不可思議な事件が展開されて行く--。

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