第一の恋

解説

ロバート・ミルトンとドロシー・ケアーンス合作のストーリーからホレース・ジャクスンが脚色し、「三面記事の女」「他言は御無用」のポール・L・スタインが監督し、「脱走兵」「波乗り越えて」のジョン・J・メスコールが撮影したもので、「泥人形」「スパイ(1930)」のコンスタンス・ベネット、「戦争と貞操」「最後の人」のケネス・マッケンナが主演する。助演者は「がらくた宝島」「近代恋愛帖」のバジル・ラスボーン、「恋のからくり」のリタ・ラ・ロイ、ルイス・ジョン・バーテルズ、ジョン・ローシュ、ザス・ピッツ、ヘレン・ジョンソンなどである。

1930年製作/アメリカ
原題または英題:Sin Takes a Holiday

ストーリー

ニューヨークの社交界に羽振りを利かせている青年法律家のゲイロードはかねてから恋愛というものを遊戯視し、窮屈な家庭生活よりも独身でいる方が気楽だという意見でそれを実行していた。ところが人妻で親しい関係にあるグレースが良人から近く離婚訴訟を提起され、ゲイロードも彼女ともども被告の位置に立たされることになったのでさすが放蕩者の彼も今さらの如く狼狽し窮余の一策として自分の事務所に働く女秘書シルヴィアを妻にすることにきめる。もちろん名義だけ、妻なので1年間の手当てとして5千ドル渡し彼女の好きな所に住んで構わぬという契約のもとにシルヴィアの同意を得た。こうしてゲイロードと結婚したシルヴィアは良人から勧められるままにパリへ赴く。彼女はそこでゲイロードの飲み友達デューラントに会った。デューラントは秘書であったシルヴィアがゲイロードの妻となったことに一驚を喫したが幸いパリ近郊にある自分の別荘が空いているのでそれを提供する。パリにおける化粧法と衣裳はシルヴィアを見違えるような美しさに変え、デューラントをして彼女を恋せしめる結果を招いた。デューラントは彼女に対するゲイロードの気持ちに真実性のないことを語り自分の求婚に承知してくれと説くのであった。だが内心ひそかにゲイロードを愛しているシルヴィアはデューラントのこの話を聞こうともせず求婚を断ってしまった。やがて瑞西において彼女がゲイロードと会った時、ゲイロードはたちまち彼女の美しさに魅せられてしまった。しかしあくまで良人の本心を知ろうとのぞんでいるシルヴィアは彼の心を試すために離婚話を持ちだし気をひいいてみる。そしておりからゲイロードを追って現れたグレースに対してはいかなる事あるも彼を手離さぬと言い切って彼女を呆然たらしめた。試されているともしらぬゲイロードはシルヴィアが帰国のしたくをしているのを見て極力留まるようにたのむ。シルヴィアは従来の行為から見て彼の恋に対する態度は明らかに感情の障害物競争にしかすぎないと非難した。だがゲイロードはこれに対して、シルヴィアこそは自分にとって最後の障害物である。否自分の目指す障害の賞品は彼女以外にないと答えて心から彼女を愛していることを告げたのでシルヴィアもようやく納得して彼の腕に抱かれたのであった。

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