戦うべき機会

解説

「暗黒の妖星」の原作者なる米国文豪ロバート・チャムバース氏の同じ名の小説を「海の狼(1920)」等を脚色したウィル・リッチェイ氏が脚色し、「月下の囁き」等の監督者チャールズ・メイン氏が監督した社会劇で、主役は「阿修羅の如くに」「暁の前1時間」等出演のアンナ・ニルスン嬢及び新進のコンラッド・ネーゲル氏である。その他悪役のバートラム・グラスビー氏、ウォーレス・リード氏夫人ドロシー・ダヴェンポート嬢、メトロにいた悪役の名手ハーバート・プライアー氏等が共演している。「各人物の心理的経過を描くに妙を得たチャンバース氏の原作と、俳優の巧妙なる演出によって面白い興味を味わうことができる」と米誌は評している。

1920年製作/アメリカ
原題または英題:The Fighting Chance

ストーリー

ステフェン・シウォードは遺伝によって飲酒の悪習に先天的に陥っていた。シルヴァ・ランディスという娘はクウォーリアーという富豪の許婚であったが、クウォーリアーの卑劣な性質を好まないで、ステフェンを悪習から救おうと決心する。ステフェンは彼女に対する恋心の起こるにつれて、苦心して飲酒癖を改めようとする。クウォーリアーは嫉妬心も手伝って、社交的にも事業の上においてもステフェンを失敗させようと悪作を弄するが、彼の仲間であったモーティマーとの争いの結果、2人はお互いを殺しあって悲惨な最後を遂げ、自由の身となったシルヴィアは、今は生まれ替ったようになったステフェンと改めて月下に未来を誓うこととなった。

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