戦う巨象

解説

「霧に立つ影」に次ぐロナルド・コールマン主演映画で、ロバート・クライヴの伝記に基づいてW・P・リプスコームとR・J・ミニーが協力して脚色し、「大陸非常線」「砲煙と薔薇」のリチャード・ボレスラウスキーが監督に当たり、「ロスチャイルド」「巌窟王(1934)」のペヴァレル・マーレーが撮影したもの。相手女優は「霧に立つ影」と同じくロレッタ・ヤングが勤め、「フランケンシュタインの花嫁」のコリン・クライヴ、「ベンガルの槍騎兵」のC・オーブリー・スミス、英国劇界に名あるフランシス・リスター、「お人好しの仙女」のシーザー・ロメロ、ファーディナンド・ムニアー、モンタギュー・ラヴその他が助演している。

1935年製作/アメリカ
原題または英題:Clive of India

ストーリー

東インド商会の書記ロバート・クライヴは生来剛猛不毅の性格で、その為同僚や上役との折り合いも悪く、常に争いが絶えなかったが、唯一エドモンド・マスキレンと言う書記だけが彼の気持ちを呑み込んでいた。ある日彼はエドモンドが持っている妹の写真を見て唐突にも手紙で彼女に結婚を申し込んだ。英国に居た彼女の一家はこの手紙を見て驚いたが、当のマーガレット嬢は以外にもそれに動かされてインドへと旅立った。しかし彼女がインドに到着した時は全ての情勢が変わっていた。クライヴが原住民の蜂起を鎮圧した件で一躍英雄に祭り上げられ、その戦勝祝賀会が知事の主催で開かれ様とする所だった。会は結婚披露の宴になった。やがて結婚した2人はロンドンに戻り1子を挙げた。インドは当時暴君スラジャッド・ダウラーの治めるところとなって極度に混乱していた。この為クライヴは1子を病床に残して再び妻と共に彼地へ赴き、王の叔父を王座に着けようとした。がこの策略の破れる事を恐れて海軍総監が動こうとしないので彼は意を決しその著名を偽造し、ついに軍勢を借りて暴君を追い、新王を載いてインドを安定した。その間に彼は残してきた子に死なれたが新たに2子を儲け新王から莫大な謝礼を得て帰国し、その功績により爵位を給り瀟洒な邸宅を構えた。彼がインドを去って間もなく東インド商会の中に悪い分子がはびこり私腹をこやすことに専念する様になった為内乱が絶えなかった。クライヴは三たびインドへ帰らねばならなくなった。が家庭的な妻マーガレットはそれに反対した。その悶着が別れ話にまで進み彼は一人旅立った。東インド商会の人々は彼を陥れようとし彼が得た謝礼は収賄に等しいと誹謗し始めた。彼がロンドンへ戻った時そこに待ち構えていたのは議会の激しい非難の声だった。彼は潔白を誓ったが形勢が甚だ悪く事情によっては名誉も財産も失おうとしていた。クライヴは昔マーガレットと暮らした家に帰り、一人物思いに沈んでいたが、この時入って来たのはマーガレットだった。2人が以前の無一文の夫婦に返り田舎で平和な余生を送ろうと話し合っているとき彼への疑いがとけたとの議会の決議が伝えられた。

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