倒れし偶像

解説

E・ロイド・シェルドン氏の原作、ケニーン・ビューン氏が監督し、初御目見得のエヴェリン・ネスビット嬢が主役を演じた映画で、相手はユ社映画で古く御馴染みのシドニー・メイソン氏である。

1919年製作/アメリカ
原題または英題:A Fallen Idol

ストーリー

若いハワイ生れの音楽家ラオネ姫は、米国のサンタ・バーバラに住うパーリッシュ夫人の娘分となり、夫人の甥キースに愛される身となった。しかし夫人はラオネが白人でない故を以て、キースとの恋を許さなかった。それがためラオネはキースから結婚を申し込まれた時、心にもなくこれを却けた。キースが数日の留守中に、ステフェン・ブレイナードという遊蕩児は彼女を唆かしてパーリッシュ家を去らしめ、ヨットに乗じてハワイに向かった。航海中彼女はブレイナードの脅迫によって、止むなく彼に身を委せる。帰宅後ラオネがハワイに帰ったことを知ったキースは直ちに彼女の跡を追う。ラオネは彼に会った時、ブレイナードとの関係を思い、再び彼を失望させた。キースは、その上ならず窃盗の嫌疑を受けて捕縛された。ラオネは真犯人をブレイナードと知って、キースを救けた。キースとブレイナードとの間にはヨット上に於て大格闘が始まる。ラオネは殺到する水夫を拳銃で喰い止め、折から馳せつけた役人にブレイナードを引き渡した。そして、潮風荒き南海に、想愛の2人は初めて抱擁すべき時期を得た。

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