速力時代
解説
「誉れの一蹴」に於けると同じく、バイロン・モーガン氏が原作を書卸し、サム・ウッド氏がそれを監督し、そしてハロルド・レッド・グレンジ氏が主演した映画である。グレンジ氏の対手役を演ずるのは「つばさ」「恋とボクシング」のジョビナ・ラルストン嬢であるが、その他「剣劇の響」「巨人大望」のウォルター・ハイアース氏、トリクシー・フリガンザ夫人、ベン・ヘンドリックス・ジュニァー氏、等も出演している。
1927年製作/アメリカ
原題または英題:The Racilg Romeo
ストーリー
ペパーヴィルの自動車競争でヘマをやったお蔭でレッド・ワルドゥンは伯母さんのヘティーの御不興を蒙り、ヘティー伯母さんの姪である所の彼の恋人サリーとは今後面会かなわぬと厳しいお達しさえも受けてしまった。が、その後、どうにかこうにかしてまた伯母さんの御機嫌を取り結ぶことが出来て、いよいよレッドとサリーとは結婚する段取りとなったが、その晴れの結婚式というに、伯母さんを乗せた自動車をレッドがまたヘマをやって妙な所へ運転してしまったので、またぞろ御機嫌を損じ、それなりレッドとサリーとの結婚はオジャンになってしまった。いよいよ自動車の大競争の日が来て、レッドは今日こそ不名誉を快復しようと出かけて行くと、評判の腕利きルーブ・オールダムが競争に参加しているので気おじがしてしまった。サリーは伯母さんと競争見物に来たが、レッドが映画女優のローレン・プレーアとねんごろにしているのを見て腹を立て、意趣返えしに今度は彼女の方でも撮影監督と仲良くして見せた。この有様を見たレッドはもう嫉妬に眼がくらみ、理が非でもこの競争は勝たねばならぬと、きちがいのようになって夢中に車を駆ったところが、これが幸となって、美事、彼は第1着の栄冠を占め得たこれがあわせて彼のサリーへの恋の勝利ともなったことは今さら言うまでもないことであろう。
スタッフ・キャスト
- 監督
- サム・ウッド
- 脚本
- バイロン・モーガン
- 撮影
- Frank Tanner