宣伝地獄
解説
数多くの喜劇を書いてその名新界に普きアニタ・ルース女史の原作になるもので、それをアンドリュー・ベニソン氏が脚色し、会ては自ら俳優たりまたチャールズ・レイの良き伴侶でもあったアルバート・レイ氏が監督したものである。主役は「悲恋の樂聖」「マンダレイの道」等出演のロイス・モーラン嬢と「栄光」「ボクシング修羅王」等出演のエドモンド・ロウ氏との2人で、その他にE・J・ラトクリフ氏、ジェームズ・ゴードン氏、アーサー・ハウスマン氏などの人々が出演している。
1927年製作/アメリカ
原題または英題:Publicity Madness
ストーリー
ヘンリー石鹸会社々長ヘンリーの望みというのは同業のバニングと合同して会社を大にし、己れの娘ヴァイオレットをバニングの息子ロドニーと結婚せしめるにあった。ロドニーとしてはこの結婚を望んでいる方ではなかったが親父がせめて合同が成立するまではその侭にして置いてくれというのでそうした関係を続けている。ところがバニング会社のセールスマンたるピードは常に遠大な宣伝方法を考えている男で今度もその名策をロドニーのところへ持ち込もうとしたが、運悪くバツの悪い所へ出くわしたので却ってロドニーから解雇される。ところがピートもさる者で直ちにまた彼一流の奇智によってヘンリー会社へ住み込んで、その宣伝を一手で切り廻すことになる。そして總てを綺麗に、パツとしたモダンな方法に出た。又ヴァイオレットをステノグラファーと間違えて、彼女を断髪させるやら色々と発溂な方策に出でた。が、彼の一つの誤算はヴァイオレットを見誤ったことで、その故に彼は彼女との仲を悪くする。その内に愈々ビートのかねての宣伝計画にたるホノルルまで太平洋横断飛行をして者には莫な賞金を与える企てが実行せられる運びになった。が、その時、宣伝効果を強めるために出場していたヴァイオレットを彼とは計らずして、共に飛行機上の人となって空中高く舞い上った。がその飛行機にはホノルルまでの飛行に堪え得る充分なる準備が施されていない。そして2人は空中に於て散々な目に遭う。しかしピートの機智はよくこの困難を切り抜けて、ホノルルへ到着した。この間に、ビートとヴァイオレットとの仲の復活していることはいうまでもあるまい。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アルバート・レイ
- 脚本
- アニタ・ルース
- 脚色
- アンドリュー・ベニソン