戦争(1931)
解説
「暁の偵察」「犯罪王リコ」出演のダグラス・フェアバンクス・ジュニアが主演する映画でA・ハミルトン・ギブスの原作をウォルデマー・ヤングが脚色して台詞を付し、「氷原の情炎」「鉄仮面」のアラン・ドワンが監督し、「便利な結婚」「狼火」のアーネスト・ホーラーが撮影したものである、助演者は「エイエイオム」のローズ・ホバート、アンソニー・ブッシェル、メアリー・フォーブス等である。
1931年製作/アメリカ
原題または英題:Chances
ストーリー
オックスフォード大学でスポーツマンとして鳴らしたトムとジャックのイングルサイド家の兄弟は仲良しで評判だった。世界対戦が勃発するや2人は出征して西部戦線に奮戦していた。臨時休暇で帰国した際2人は霧深い夜ロンドンで美しい娘に逢った。ジャックはその娘が誰だか思い出せなかったが帰宅すると彼女が来ていた。兄弟の幼友達のモリー・プレスコットこそ彼女であった。兄弟は昔の事どもを思い出づるとモリーに懐かしさ慕わしさを感じないではいられなかった。夜会の時ジャックはモリーと愛を語らった。ところがトムが彼女を深く思っていることを母から聞いたジャックは踊りの時に遠慮して他の娘と踊った。モリーはそれを誤解して兄弟が戦地へ帰る直前トムと婚約した。その後戦功によって1週間の休暇を許されたジャックが帰途カレーで司令部付きの自動車運転手となっているモリーと会った。2人は語り合いモリーはトムと婚約したことは軽率であったことを告白した。ジャックはロンドン滞在を1日短縮してカレーで1日をモリーと共に過ごし、2人は永久の愛を誓い合った。モリーは愛の言葉を書いた写真をジャックに与えた。戦地でジャックが話をする暇も無いうちにトムはモリーの写真を見つけ出し、宛て名が無いために自分に贈られたものと早合点したトムはジャックが写真を早く渡さないといって怒った。そしてジャックが全てを打ち明けるとトムは憤慨して彼を罵倒した。戦作上イギリス軍が一時的退却を行った際乱軍の巷にトムは敵弾を受けてたおれた。ジャックが砲火を潜って駆けつけるとトムは彼の手を握って冥目した。数カ月後ジャックは帰国した。停車場にはモリーが出迎えていた。ジャックはトムを失った悲しみとモリーを得た喜びとにしみじみと吐息した。
スタッフ・キャスト
- 監督
- アラン・ドワン
- 脚色
- ウォルデマー・ヤング
- 原作
- A・ハミルトン・ギブス
- 台詞
- ウォルデマー・ヤング
- 撮影
- アーネスト・ホーラー