戦線膝栗毛

解説

「赤毛布恋の渦巻」「名物三羽烏」のトム・ウィルソン氏と「妖怪屋敷」「焼き餅騒動絹の靴下」のヘイニー・コンクリン氏の主演する映画で原作は「紐育狂想曲」「怪獣征服」のダリル・フランシス・ザナック氏、それをロバート・ディロン氏とジェームズ・A・スター氏が脚色し「紐育狂想曲」「恋の勝馬」ロイ・デル・ルース氏が監督し、「踊るカレッジ」「假面の男」のチャールズ・G・クラーク氏が撮影に当たった。助演者として「スコール」「ノアの箱船」のマーナ・ローイ嬢、ウィリアム・アーヴィング氏、ノア・ヤング氏等が出演している。

1927年製作/アメリカ
原題または英題:Ham and Eggs at the Front

ストーリー

ハムとエッグスの2人はお互いが米国の黒人連隊に入った時から仲良しとなった。間もなく彼等の連隊は欧洲戦場へ出征を命ぜられた。フランスに於ける彼等の駐屯地の旅宿の主人フォン・フリムルというのは実は獨探であった。フォン・フリムルは駐屯軍の兵数が知りたいので召使女のフィフィに云いつけて兵士からそれを聞き出そうとする。フィフィの浅黒い皮膚の色香にひっかかったのがエッグスである。彼は彼女との約束を守って一夜フィフィの部屋を訪ねると既に彼女はハムの膝に抱かれていた。2人が女を手に入れるために戦いを開かんとした刹那、間諜探索の一士官が来てフィフィを怪しむ。そして2人に女の見張を命じる。やがてやって来た将校はフィフィからフォン・フリムルの居所を聞きただすべく2人に命令する。そして白状しなければ射ち殺せと言う。上官の命もだし難く2人は渋々フィフィの部屋へ入るが彼女は全力を尽して2人に色仕掛を用いる。その揚句彼女は抜け道から逃げ出してしまう。その後に2人は敵国間諜が活動したと覚しき暗号電信を発見する。この功によって2人は軍事探偵に任命される。翌晩ある墓地内の邸に無線装置があるのを見つけた2人の新しい軍事探偵はこの秘密をさぐりに出掛けた。だがフォン・フリムルが骸骨を使って彼等を駭かしたので2人は放々の態で本部に逃げ帰った。この失敗のために2人は再び元の連隊へ戻される。いよいよ最前線の塹壕に派遣された彼等は鐵火の洗礼を受けることになったが、ハムは敵弾に見舞われて傷を負う。戦線後部で治療を受けたハムは程なく快方に向かってエッグスに援けられ乍ら散歩が出来るようになる。2人は柔かそうな布を見つけてそこに腰を下ろす。が何ぞ計らんそれは瓦斯を抜いた軽気球であった。そしてうっかりしていた2人は気嚢に瓦斯が入った時に漸くそれに気付いた。しかし時すでに遅く軽気球は頂上に2人を乗せて上昇する。その上困ったことには軽気球は繋留の綱を切って敵地へ飛びはじめる。辛うじて吊り籠に降りた2人は落下傘で飛び降りる。ところがハムが飛び降りた樹というのが丁度フォン・フリムルの無線信号所だったのでフォン・フリムルははづみを喰って地上に墜落し折柄軽気球の跡を追って来た米国兵士達に捕えられる。間諜逮捕の名誉と共に2人は勲章を貰う。休戦となり故郷へ帰って見るとハムの恋人は人妻となっていた。だが彼は仲好しのエッグスがいるので気丈夫だった。

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