赤手空拳(1919)

解説

ウィンダム・マーティンの原作をスティーブン・フォックスが脚色し、ヘンリー・キングが監督した人情喜劇で、主役はウィリアム・ラッセル、相手役は「短気ホツブス」と同じウィニフレッド・ウェストーヴァーである。

1919年製作/アメリカ
原題または英題:All the Word to Nothing

ストーリー

リチャード・チェスターは賭博に敗けて一文無しとなり、変装してフラフラと飛び込んだのが、丁度夫になる男が見つからないと莫大の遺産がもらえないというノーラ・エリスの室であった。ノーラは金を与えてチェスターに名ばかりの結婚を申し込む。彼はこれを承諾し、チェスター・ディックという偽名で式を挙げた。ノーラを恋するレンノールスは、彼女が自分の申し込みをしりぞけたのは名ばかりとはいえ夫があるためとは知らず、彼女が金持ちであるがためと誤解し、彼女の投資を全部失わせようと企むが、チェスターはこれの裏をかいてかえってレンノールスを破産させる。チェスターは変装していないのでノーラは彼女を自分の法律上の夫とは知らず、心に恋しながらもほかに名ばかりとはいえ夫があることを悲んでいた。レンノールスがチェスターは女の写真をポケットに入れているとノーラに告げたので、ノーラは彼の心を疑ったが、その写真はチェスターがノーラから嘗て結婚を頼まれた際彼女の室から持って来たものであることが分かり、恋していた男が夫であると知って、ノーラの喜びは絶頂に達した。

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