水兵上陸

解説

「バッド・ガール」「ダンス・ティーム」と同じくジェームズ・ダン、サリー・アイラース共演映画で、マーゲリット・ロバーツとシャーロット・ミラーが共同して原作脚色し、「金髪乱れて」「山に住む女」のラウール・ウォルシュが監督に当たり、「金髪乱れて」「放送室の殺人」のアーサー・ミラーが撮影した。助演者は「あめりか祭」のヴィクター・ジョリー、「栄光」のサミー・コーエン、「未亡人倶楽部」のルシアン・リトルフィールド、フランク・モラン、エスター・ミューア、ウィル・スタントンである。

1933年製作/アメリカ
原題または英題:Sailor's Luck

ストーリー

アメリカの太平洋艦隊が根拠地サン・ディエゴに入港すると、水兵のジミイ・ハリガンは相棒の「鼻」のベニイと一緒に久々の陸地の誘惑に思い切り浸ろうと大喜びで上陸する。「鼻」のベニイはこの前に上陸した時の御馴染みで金髪娘のミニイに逢いたいというので、ジミイにうまく電話で交渉してくれと頼んだ。相棒の頼みなので、ジミイが言われるままに電話をかけると、番号が違ったらしく向こうの電話口に出たのはサリイ・ブレントという娘だった。声の様子で相当の代物とふんだジミイはどこかで会おうとうまく話しをもちかけてみたが、相手はかたぎとみえて怒って電話を切ってしまった。しからばというわけで、ジミイとベニイは犬も歩けば棒にあたるとばかりに、肩を組んで街をのし歩いた。そしてブツかったのが、気荒のイタリア人の果実売りだった。売り言葉に買い言葉、たちまち拳固が飛び出し、果物が飛び散った。ベニイとジミイは乱暴すぎたので、近くのアパートの入り口に飛び込んで隠れた。そのアパートの1室にサリイ・ブレントが住んでいることは言うまでもなかろう。そしてサリイは最近の不景気で首になって困って部屋代を少なからず滞納している。二人の水兵が飛び込んだ時はあたかもサリイが差配に追い立てを食って出ていこうとするところであった。そしてジミイはもちろんサリイに惚れたのである。サリイもジミイが好きになったのだから話は早い。サリイを他のアパートに送り込んで、必要なだけの金や食料品を与えて、次の艦隊入港まで待っててくれと約束して、ジミイは帰艦したのであった。ところがサリイが移り住んだアパートには口先のうまい香具師のダロウという男がいた。彼は目下マラソン・ダンスをやってひと儲けしようとしていたが、サリイの美貌に心をひかれてある晩無理に彼女の部屋に入り込んで彼女を手にいれようと口説きにかかった。ジミイを愛しているサリイは手厳しく肘鉄砲を食らわせたが、折柄電話がかかって来た。それはサンフランシスコに上陸したジミイからの長距離電話であった。ジミイは彼女の部屋に男の声がするので、嫉妬を起こして彼女を理不尽に罵倒して電話を切ってしまった。憤慨したサリイはダロウの申し出を入れてマラソン・ダンスに参加することにした。ジミイは大急ぎでやって来てサリイを探したが行方不明なので、水兵倶楽部で聞くともなくラジオを聞いて考え込んでいると、マラソン・ダンスが催されること、踊り手の名の中にサリイがあることを聞いた。彼は飛び出してダンス場に駆け込むと、乱暴者というので用心棒達に叩き出された。それも放送されたので、水兵倶楽部にいた連中がソレッとばかりジミイ応援に押し出して、ダンス場は争闘の巷と化した。この騒ぎでジミイとサリイは仲直りして結婚したことはもちろんである。

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