女難アパート

解説

「ビール万歳」「絶対の秘密」と同じくラルフ・マーフィーが監督したチャールズ・R・ロジャース作品で、ジャック・レイトの原作によって、「僕の武勇伝」のフランク・バトラーと「百万円貰ったら」クロード・ビニヨンが共同して脚色した。出演者は「嵐の国のテス(1932)」「第一年」のチャールズ・ファーレルを始め「レヴュー艦隊」「ママはパパが好き」のチャールズ・ラグルズ、「速成成金」「渓谷の狼児」のマーゲリット・チャーチル、「六百万交響楽」「摩天楼の狼」のグレゴリー・ラトフ等で、新人グレイス・ブラッドリー、ウォルター・ウルフ等が助演している。撮影は「妾は天使じゃない」「心の青空」のレオ・トーヴァー。

1933年製作/アメリカ
原題または英題:Girl Without A Room

ストーリー

ボヘミアンの天国、芸術の都、花のパリである。トム・ダンカンはアメリカテネシイの田舎では天才とうたわれた青年画家だったが、パリに来てみると「天才」は彼だけではなかった。クロックとコープランドという酔っ払いの画家などは彼以上に天才を以て自負していたのである。トムがパリに着いた夜、トムの家にパーティーが開かれた。トムはその席で隣室のモデル女ケイとねんごろになったが、ケイはコープランドと約束のあるのを忘れていた。失望したトムはロシア娘のナダの胸に唯一のはけ口を見いだそうとした。ところがナダはトムが信じていた様な純情な娘ではなかった。トムの金を巻き上げて、金がなくなれば平気で秋風を吹かそうという女だった。苦労人のクロックはナダの野心を知って大いに憤慨した。彼はナダを詰問したがそこへナダの父親が入って来て、到底2人は決闘をすることになってしまった。決闘の結果はクロックの負けであったが、生命には別上なかった。そのうちにトムの画「人生の車輪」が完成した。しかもその画は展覧会で1等を取った。しかし画は上下を逆様にかけられてあったのである。トムは人生が暗くなった。恋も芸術も失われたのだ。だが天はまだこの愛すべき「天才]を見捨てなかった。クロックが彼のがを3000フランで買うというジグソー・パズル会社の社長を連れてくるし、コープランドは潔くケイを彼に譲ったのである。喜ぶトムとケイの後ろ姿を見送ってクロックとコープランドはささやかな祝杯を挙げたのであった。

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