情熱への反抗

解説

舞台劇“Personal Appearanceに主演して俄然有名となったグラディス・ジョージが主役を勤める映画で、バリー・ベネフィールド作の小説に基づいて「花嫁の感情」「青春の溜息」と同じくクロード・ビニヨンが脚色、同じくウェズリー・ラッグルズが監督したものである。助演者は「バーレスクの王様」のアーリン・ジャッジ、「放送豪華版」のジョン・ハワード、「支那海」のダッドリー・ディグス、「硝煙牧場」のハリー・ケイリー、「嵐の三色旗」のイザベル・シュウェル、「山小屋の一夜」のジャッキー・モラン、新顔の子役チャーリーン・ワイヤットその他で、撮影は「花嫁の感情」のレオ・トーヴァーの担任である。

1936年製作/アメリカ
原題または英題:Valiant is the Word for Carrie

ストーリー

ルイジアナ州の小さい田舎町にケリイ・スナイダーという良くない稼業の女が一人暮らしていた。風紀上よくないというので、町全体の人から敬遠されていたが、母の愛に飢えているポールという11歳の少年と仲良しになったために、ついに町から追放された。その後ポールは両親を失い、伯父の家に引き取られたが、子沢山の伯父の家庭に居られず、家出してしまった。そして5歳になる孤児のレイディと巡り会い彼女が慕うままにポールは彼女の面倒を見た。ケリイはポールが家出して食べ物などを盗んで暮らしていると聞いて可哀想になり、自分のもとにレイディと共に引き取って養育することにした。それを機会にケリイは闇の稼業をやめてニューヨークで洗濯屋を始め、2人を学校へやった。洗濯屋は成功してケリイは相当の貯蓄が出来、ポールは大学も卒業して出版業リングローズの店に勤める。レイディは幼い時からポールわ愛していたが、大学へ入学する年頃となると、ポールが彼女を妹扱いするのが不満で、他に恋人が出来はしないかと気を揉んでばかりいた。ある夕、ポールはラッシュアワーの混雑で、人を押すと折あしく発車して件の男は轢死してしまった。それはポールの責任ばかりではなかったが、彼は自分が人殺しをしたという観念に取りつかれ償いをするのだといって、死んだ男の妹リリ・アイパーをニューヨークに連れて来て世話することとなった。リリは兄の死などは平気だった。ポールから金をとろうというつもりなのだ。ケリイは私立探偵を雇って、リリには刑務所に服役中の情夫があることを知った。それを持ち出して、ケリイはリリにポールと手を切ってくれと頼むと、リリは役人を買収して情夫を脱獄させる計画だから、5万ドル出して呉れ、と要求した。他に手段なしと判断したケリイはリリの申し出に応じた。ところが計画は失敗してリリは情夫と共に射殺され、ケリイは逮捕された。ケリイは公判で申し開きをすれば、自分の罪は免れ得ると思ったが、そうすれば自分の素性が明るみに出て、ポールとレイリイにも汚名が及ぶ危険があるので一切口を閉ざして服罪したのであった。

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