情熱の悪鬼

解説

米国の作家レックス・ビーチ氏原作の小説「綱の端」Rope's End をフォレスト・ハルシー氏が脚色し「悪魔の眠る時」「ストレンジャー」等と同じくジョセフ・ヘナベリー氏の監督したもの「ボーケール」に次ぐルドルフ・ヴァレンティノ氏の主演映画である。相手役にはスペインに生まれ、ジーグフェルド・フォリースから映画界に入り「強き者女よ」フォックスの「愚者」パラマウントの「人生の一即図」に出演したことのある新進のヘレナ・ダルジー嬢が選抜され、その他にニタ・ナルディ嬢、ダマール・ゴドウスキー嬢等の有名なヴァンプが出演する。アルゼンチンを背景の劇である。

1924年製作/アメリカ
原題または英題:The Sainted Devil

ストーリー

大地主の息子ドン・アロンゾは父の選んだ花嫁ジュリエッタを一目見て、今までパリで多くの美人を見慣れた彼も、彼女の優しい姿にすぐに恋を覚えたのであった。2人の結婚の日、盛大な披露宴の宴会の席へ、かつてアロンゾにその恋を容れられず恨に燃えたカルロッタの誘き入れた山賊エル・ティグレの一隊が乱入して来て、邸を焼き払いアロンゾに手傷を負わせ花嫁ジュリエッタを奪い去る。アロンゾはすぐに山賊の巣窟に乗り込んだが、エル・ティグレの腕に結婚の衣装をつけた女の抱かれているのを見て、ジュリエッタと誤解してしまった。その女は実はカルロッタなのであった。アロンゾは女性をすべて憎悪しエル・ティグレにいつか復讐せんと誓い、彼の行動を求めていた。2年の後ブエノス・アイレスのある酒場へアロンゾはたびたび姿を現して、友のドン・ルイズを棄てたフロレンシアに一矢を酬いたが、ある日この酒場へエル・ティグレがカルロッタと共に現れた。アロンゾはエル・ティグレに復讐をとげ、踊子カルメリタからジュリエッタが尼僧院に隠れている事を聞いて、恋人同士は絶えて久しい再会に相抱いて喜んだのであった。批評ーヴァレンティノの出世役と同じような役を彼は演じている。タンゴ・ダンスの妙技も見られる。ファンの喜ぶ映画である。(ニウス誌フランク・エリオット氏)

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