嫉妬(1929)

解説

舞台から映画界に入り「手紙」に出演した故ジャンヌ・イーグルス嬢がこの世に残した最後の作品がこれで「恋人争奪」と同じくルイ・ヴェルヌイ氏の原作で監督は「空行かば」「情炎夜曲」を脚色し「手紙」を監督したジャン・ド・リミュール氏。舞台脚色はユージーン・ウォルター氏、映画脚色はギャレット・フォート氏が担当し、「赤い髪」「希望の船」のアルフレッド・ギルクス氏が撮影したもの。主演者のほかに「撮影所殺人事件」「底抜け騒ぎ」のフレドリック・マーチ氏、ハリウェル・ホッブス氏、ブランシュ・ル・クレール嬢等が助演している。

1929年製作/アメリカ
原題または英題:Jealousy

ストーリー

イヴォンヌは彼女のパトロンであるリゴーに資本を資本を出して貰って婦人衣装店を経営していた。彼女はピエールという若い貧しい画家の恋人があった。彼女はピエールにリゴーの事を自分の後見人だと言っていた。リゴーは彼女がピエールと結婚したがっていることを聞いて金持ちの物好きから二人のために結婚費用を出して盛大な式を挙げさせてやったがピエールはこのお節介を快からず思った。その後ピエールはイヴォンヌがリゴーから高価な指輪を買って貰って居ながら彼にそのことを聞かれた時言葉を濁して誤魔化そうとしたので妻とリゴーとの中を疑うようになった。結婚後数ヶ月経った頃イヴォンヌは慣れぬ商売で損をし店の方は大分負債が出来たのでその穴埋めに金策をしようとした夫の前を繕って単身リゴーを訪れた。その時リゴーが以前関係していた女ルネーの情夫クレマンもまた復讐すべくリゴーの邸へやって来たが誤解を諭されて引退った。一方独り留守居していたピエールはリゴーに対する激しい嫉妬に驅られ同じくリゴーの邸へ乗込み遂にこれを殺してしまった。そして自宅に逃げ帰ったピエールは何気ない風を装っていた。翌朝の新聞は富豪リゴーの変死を報じた。ピエールはイヴォンヌが凶行当時の日付のリゴーの小切手を持っているのを見て下手人はお前だろうと言ったがイヴォンヌは夫を愛しているので甘んじてその罪を被った。かくして二人が自分たちの生活を脅す邪魔者はいなくなったことを喜び合ったのも束の間だった。やがてクレイマンが殺人容疑者として逮捕されたことを知ったピエールは無実の罪をきせられた男を救うべくイヴォンヌに知れないようこっそりと警察に電話をかけ自分が真犯人であることを自首した。警官が彼を逮捕にやって来た時、彼は悪びれもせず従容として引かれて行ったのである。

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