五里霧中
解説
「丘に叫ぶ声」「某重大事件」と同じくハワード・ブレザートン氏の監督作品でジェローム・キングストン氏の原作から「赤い酒」のチャールズ・R・コンドン氏が脚色したもの。主役を演ずるのは「昼閑夫人」「ベン・ハー(1926)」のメイ・マカヴォイ嬢と「ハリウッド・レヴュー」「女の秘密」のコンラッド・ネーゲル氏でマック・スウェイン氏、ヒュー・ハーバート氏、チャールズ・ジェラード氏、エミール・ショータール氏等が助演している。キャメラは「シンギング・フール」「紐育狂想曲」のバイロン・ハスキン氏が担当。
1928年製作/アメリカ
原題または英題:Caught in the Fog
ストーリー
或る富豪のヨットを管理している使用人達が給料の問題から不服を説えヨットを沖に放棄したまま姿を晦ましてしまう。ボブはヨットから宝石を取り戻すため単身出掛けてゆく。すでにその時「絹シャツ」ハリーとジェーン・リーガンという男女2人組の盗賊が船を襲っていてボブとの間に争いが起るが結局ボブは自ら盗賊を装いジェーンと一緒に仕事をすることとなる。その時またもた男女1組の老賊が現われ5人の間に1つの宝石をめぐって大騒動が勃発する。その真最中に探偵が2人船を見廻りにやって来て不穏の空気を漲らせたまま霧は深く船を包んでしまう。ボブの親切に心を動かされたジェーンは斯んなことをするのは今日が始めてであると自白し悪事をやめることを誓う。夜が明けて霧が晴れ、探偵が帰ろうとした時、宝石が紛失していることが判る。探偵は全部の者を船内に止め置いて捜索を開始するが宝石はなかなか発見されない。そこへ警察のボートがボブの母と共に船に来て宝石を持って逃れようとする真犯人の「絹シャツ」ハリーを捕え当局のお尋ね者であった2人の老賊もともに引致する。ボブはジェーンのために弁解して彼女の嫌疑を晴らし、なお2人は将来を誓ったのであった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ハワード・ブレザートン
- 脚色
- チャールズ・R・コンドン
- 原作
- ジェローム・キングストン
- 台詞
- ジョセフ・ジャクソン
- 撮影
- バイロン・ハスキン
- 題字
- ジョセフ・ジャクソン