豪勇サムソン

解説

アメリカでの発売題名は『サーカスの大秘密』“The Great Circus Mystery”であったが輸入された分は『サーカスのサムソン』と改題されている。イサドア・バーンスタイン氏とウィリアム・ライト氏との合作で、ジョージ・モーガン氏が脚色したもの。監督は「闘將ジャック」「鉄の人」「幽霊の都」等と同じくジェイ・マーチャント氏。主役は「鉄の人」「北国の痕」等で悪役をやつていたが今度抜擢されたジョー・ボノーモ氏と、「電波王」「大ターザン」等でお馴染みのルイズ・ロレイン嬢の二人である。サーカスを背景にした連読活劇。

1925年製作/アメリカ
原題または英題:Samson of the Circus

ストーリー

インドに於て土地の人が信仰する豹の胸からルビーの頭飾りを盗み、同時に真珠を充たした花瓶を盗んだ3人の白人があつた。その内1名はルビーをもつて行衛を眩まし、残り2人は捕えられその下僕は殺された。これより先下僕は真珠の瓶を埋めその在所を暗號で巻煙草入れに刻んで3個に割り、3人の主人に一片づゝ与えた。捕われた白人二名のうち1名は人質として保留され1名はルビーの回復を誓って印度を去る。星霜逝いて茲に十年アダムス曲馬団主ジム・アダムスは自分に附き纏う怪しい影に過去十年間一日として安き心地はなかつた。彼の持つているルビーと巻煙草入れの破片を中に、15五篇に渡る大波瀾の幕は切つて落された。

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