孤児の生涯

解説

ピックフォード嬢がアートクラフト社からファースト・ナショナル社へ移ってからの第一回作品で、監督は最近独立作品を発表して居るマーシャル・ニーラン氏で、劇中氏は珍らしくもジムミーの役を演じて居る。対手はマーロン・ハミルトン氏で、人情味豊かな喜劇である。原作はジーン・ウェブスター女史で、既に「蚊とんぼスミス」として邦譯されて居る。

1919年製作/アメリカ
原題または英題:Daddy Long Legs

ストーリー

孤児院に育ったジュディーは院長のリッペット夫人から一番悪戯つ児と睨まれて居たが、事実は之に反しくジュディーこそ一番気立ての優しい娘である。ジュディーが一番厭なのは水曜日に巡視に来る評議員達の態度であった。然しその中の一人ブリッチャード嬢は心優しく、富豪ジャーヴィス・ペンドルトンに薦めて娘を学校に入学させた。ジャーヴィスは娘に恩を被せたくないとジョン・スミスの名の下に金を送り、且一度も娘に逢おうともしなかった。然し其後娘はジャーヴィスに逢い、我恩人「足長のお父さん」と知る由も無く二人は恋に陥る。ジムミー・マックブライドと云う男もジュディーを想って居た。そして娘がジャーヴィスの求婚を拒けたと聞き、吾こそ天下の色男と己惚れたが、娘の心はさは無くて、富めるジャーヴィスとは社界の位置が違うからの悲しい諦めからである。そして彼女は保護者なる「足長のお父さん」の許へ胸の中を相談に行き、初めてジャーヴィスが恩人なるを知って、二人の恋は祝福される。

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