高速度尖端娘
解説
「レヴュー時代」「高速度娘」と同じくアリス・ホワイト嬢が主演しチャールズ・デラニー氏が助演する映画で、アデール・コマンディニ女史が書卸した台本により「マネキンの夢」「恋と休暇」のウィリアム・ボーディン氏が監督、「情熱の砂漠」「嵐に咲く花」のジャクソン・J・ローズ氏が撮影した。「假の塒」のウィーラー・オークマン氏を始め、「ウイリー・リバー」「彼の捕えし女」のグラッデン・ジェームズ氏、リタ・フリン嬢、「高速度娘ジャズの巻」のベン・ホール氏等も助演している。
1929年製作/アメリカ
原題または英題:The Girl from Woolworth's
ストーリー
パット・キングはウールワース百貨店の1売子であった。彼女の受持ちは楽譜売場で、お客様のお望み次第に歌を歌うのが仕事であった。パットは持って生れた負けず嫌いの愛蘭士魂で至るところで勇ましいモダン・ガール振りを発揮していた。彼女は同じ売場で彼女にピアノを伴奏してくれるティリー・ハートと同宿していたが或晩ジェリー・ドネリーという知合いのモダン・ボーイのところで賑やかな集会が催された時、旅行家と自称するビル・ハリガンに紹介された。パットも劣らず1人立ちの歌い手だと称した。翌日地下鉄でパットはビルに遭った。彼は地下鉄の車掌だったのである。そして彼女の素性もハンドバッグを落した為にビルに知られてしまった。メイフィールド倶楽部というナイト・クラブの副支配人ダウリングは、ふと百貨店に来てパットの才能を発見した。其晩パットとビルは此の倶楽部に晩餐を食べに行き、経営者のメイフィールドに倶楽部のスター・ダンサーになって呉れと頼まれた。ビルは反対したが彼女は乗気になった。然し2人の仲は加速度に進展して婚約をした。或晩倶楽部から舞台稽古に来いと電報が来たのでパットは結婚費用を稼ぐ心算で早速出掛けた。其留守に来たビルはティリーの話を碌に聞かず倶楽部に怒鳴り込んだ為パットと仲違いしてしまった。パットはいよいよ倶楽部の花形として歌い踊ることになったが好色漢のメイフィールドは彼女を手に入れようとの魂胆を棄てなかった。パットは大喝采を博した。一方ビルはティリーにパットの本心と彼女の危険な立場とを聞いて、自分の短慮を悔いると共にパットをメイフィールドの毒牙から救うべく倶楽部に駈けつけて愛人を救い出したのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ウィリアム・ボーダイン
- 脚本
- アデール・コマンディニ
- 原作
- アデール・コマンディニ
- 撮影
- ジャクソン・J・ローズ
- 音楽
- ジョージ・W・メイヤー
- エム・ケー・ジェローム
- 編集
- テリー・モース
- 作詞
- Al Brian
- Herman Ruby
- 題字
- Richard Well